2011年12月19日、金正日総書記死亡のニュースが世界を駆けめぐった。北朝鮮は「三男」金正恩氏の新体制へ移行したと言われている。
しかし、おかしなことがたくさんある。もし、この「三男」に権力を委譲しようと金正日が考えていたのだとすれば、なぜ、正恩はこれほど肩書きが少ないのか。金正日が金日成から権力を引き継いだときには、すでに党と軍のたくさんの肩書きをもっていた。金正日が、もし、正恩に権力を譲ろうと考えていたのなら
ば、正恩の肩書きの少なさは考えられない。血のつながった親としての愛情がまったく感じられない。
そして、葬儀の際に霊柩車の横で、正恩のすぐ後ろを歩いていた叔父の張成沢(チャン・ソンテク)は、間違いなく、金正恩後継に反対していた勢力であることがわかっている。事実は、金正恩後継を強力に後押ししていたのは、2010年6月に「暗殺」された李済剛(リ・ジェガン)である。
わからないことだらけなのだ。
だが、ある仮説に立つと、これらすべての疑問がきれいに解ける。
金正恩とは誰なのか。
本書でその謎を解いてみたい。これは極上のミステリーだ。
北朝鮮はこれまでもガセの情報を流し、臆説を広がるにまかせ、
周辺国を撹乱してきた。
本当のプロのジャーナリストなら、その同じ轍を踏むわけにはいかない。
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