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金より大事なものがある―金融モラル崩壊 (文春新書)
 
 

金より大事なものがある―金融モラル崩壊 (文春新書) [新書]

東谷 暁
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

先駆者か、ただの犯罪者か?続発する金融事件の判断に迷う時代がきた。アメリカ主導の金融規制緩和が進み、ファンド資本主義へと移行する日本。金融モラル崩壊が金の亡者を英雄にする。

内容(「MARC」データベースより)

アメリカ主導の金融規制緩和が進み、ファンド資本主義へと移行する日本。金融モラル崩壊が金の亡者を英雄にする。続発する金融事件に対し、なぜこのような事件が起こったのか、これからも起こるのかを検討する。

登録情報

  • 新書: 214ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2006/12)
  • ISBN-10: 4166605453
  • ISBN-13: 978-4166605453
  • 発売日: 2006/12
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 675,063位 (本のベストセラーを見る)
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形式:新書
アメリカのGEの負の側面やエンロン、ワールドコムの不祥事に
ついても、日本の規制緩和の現状と対比させて述べられています。
今年から解禁となる三角合併についても、おそらく正しいとは
思うのですが、消耗戦が始まるとの予想をされています。

著者の書かれていることはもっともなことも多いのですが、
規制緩和の否定的な側面に重点が置かれすぎている印象が
あり、もう少し肯定的な面についても述べられている方が、
負の側面についても説得力が出てくるのではないかと思い
ました。
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9 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
「金より大事なものがある」では当たり前すぎる。しかしそう言わなければならないほど利益至上主義が大手を振って通る世の中になりつつあるという危機感が本書の背後にある。それだけならまだしも、金が政治的権力に通じるならば不逞のやからが世の中を支配することになる。利益追求は資本主義の真髄かもしれない。しかもそれ以上といえるだけの経済システムは現存しない。公正な競争が前提にあって利益が追求されるのであれば無駄が排除されて効率的な経済運営につながる。ところが利益追求が至上の目的となり、それがさらに貪欲に転化しても正当化の議論が展開されている。

この筋道を明らかにするにはホリエモンや村上世彰を槍玉に上げるのが効果的である。本書ではそれに加えて福井日銀総裁の居座りとそれに加担する同類たちの不公正を指弾する。(本間税調会長は世論によって引き摺り下ろされた。)政府委員として自らの業界の利益誘導を図る宮内オリックス会長の我田引水ぶりも批判される。これらの事例は新聞を丹念に読む人にとってはそれほど目新しいことでないかもしれない。おそらく最も啓蒙的な事例はアメリカで起こっている金融肥大化現象(第4章「ウエルチ革命の帰結」)であろう。近く解禁となる「三角合併」問題はもちろんそれと無縁ではない。

本書の叙述はこのような世の中の変転と同様にいささか目まぐるしい。ガルブレイス、ベッカー、ウエーバー、ジンメルからリチャード・ポスナー、ロバート・パットナムまで多くの先人に頼って論旨が運ばれる。新書版200頁あまりではそれは無理な手法である。引用はなるべく抑えて自らの論理の筋道を手堅く展開した方が説得力が増すはずである。
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8 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 私は経済には詳しくない。近年、経済学を知らないのなら経済について語るなといわんばかりの風潮が一部にあるようだ。無論、自分の知らないことに関して軽々に言及すべきではない。しかし、経済は総ての人が関わる領域なのだから、むしろ専門家の方が、可能な範囲内において一般的な言語での解説を試みるべきなのではないだろうか。

 本書の著者は保守系の評論家。特に経済問題について、冷静でバランスのとれた批判で注目を集めた。今回の本は、一言でいえば、金融的な発想・行動・価値観が、経済界・社会全体を覆ってしまうことへの批判。近年の日本で話題を集めた金融系の人々への論評。米国でのこれまでの事例の紹介。そして、そうした米国的手法が日本にも移入され、社会や秩序、安定や道徳が揺らぎかねないといったことが論じられる。

 私の立場は、著者とはいささか異なる。しかし、周知の通り、こうした問題に関しては、穏健保守派や共同体主義者とリベラリズムの主張はかなり接近する。実際、本書の多くの意見には同感である。金融万能主義、粗暴なM&A、米国式手法の直輸入といったものは、私などから見てもとても支持できるものではない。

 ただ、幾点か。まず、人が倫理的/道徳的であるには、果たしてどうすればよいか。これは昔ながらの問題である。やはり、この点について考え続けねばならないだろう。逆の立場から、柄谷行人などが追究している主題でもある。また、これはあくまで「妄想」だが、ドゥルーズ=ガタリ/ネグリ=ハート/デリダ的であるかどうかは知らないけれど、資本の運動に身を投じつつ、内部からそれを異化する方途はないかとも個人的には思う。尤も、私にはそんな才能はないが。
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