筆者はアーティストと経済学者という二束のわらじを履いているオランダ人。
ヨーロッパの文化政策の現状を中心に、「なぜ政府は芸術を支援するのか」を
ブルデューの文化資本論を援用したり、スロスビーの文化経済学に挑戦したりしながら
経済学者としての立場とアーティストとしての立場から語っています。
異なる立場から逆のことを言っていて混乱することもありますが、「10階から眺めてみると」
というフレーズが多く登場するように、芸術が神聖化されお金の流れに口出ししにくい
現状を冷静に捉えています。
公共部門が芸術を支援することにより、芸術の経済が例外的になる問題など、
ヨーロッパの芸術支援が元になっているため、日本ではまだそこまで到達していないよ、と
羨ましく思える一面もありますが、公共部門と芸術の関わりについて、一読の価値アリです。