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量子論の基礎―その本質のやさしい理解のために (新物理学ライブラリ)
 
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量子論の基礎―その本質のやさしい理解のために (新物理学ライブラリ) [単行本]

清水 明
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

本書は、量子論の基礎と本質をきちんと、しかし易しく解説した新しい量子論の教科書。通常の量子論の入門書とは全く逆に、普遍的で一般的な基本原理から始めて、それを具体化し、個々のケースへの応用例に向かうという、いわば川上から川下へ向かう方向で解説していく。これにより、一般の量子論の中で自分が今どこを学んでいるかを常に把握しながら学べるし、先に進むたびに知識を修正する必要もなくなる。そして、易しく丁寧に解説をしたので、このような川上から始める書き方をしたにもかかわらず、全くの初心者や、高校で物理をやらなかった学生でも読める教科書になっている。

内容(「MARC」データベースより)

全ての量子論に共通する基本原理から始めて、具体化し、個々のケースの応用例に向かうという、従来とは逆の流れで量子学を説明する。基礎と本質をきちんと、しかし易しく解説した量子論の教科書。2003年刊の新版。

登録情報

  • 単行本: 264ページ
  • 出版社: サイエンス社; 新版 (2004/04)
  • ISBN-10: 4781910629
  • ISBN-13: 978-4781910628
  • 発売日: 2004/04
  • 商品の寸法: 20.8 x 14.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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78 人中、69人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Qubit
形式:単行本
 学生とのゼミの教材としてこのテキストを使ってみました。著者のこだわりはわかるのですが、初学者には何を言われているのかぴんと来ない記述が多いと思いました。高度な内容を短い文章に押し込もうとされたようであり、こんな説明では玄人は満足せず、初学者には何を問題とされているのかさえわからないような、舌足らずの記述が散見されます。とくにダブルスペードマークの部分でその傾向が著しいです。例えばp.73の「ゲルファントの三つ組」「演算子の定義域の問題」などは、筆者のアリバイ作りのための、苦しい説明の例として挙げられるでしょう。また、p.45の「完全系」の説明では、線形結合の存在だけが要請されていますが、収束性まで言うのは難しいとしても、展開係数の一意性は要請しておかないと、物理的に見ても大事な点を見落とすことになるでしょう。

 説明が短すぎてわかりにくい記述がある一方で、冗長なわりに何を問題としているのか伝わってこない記述も、ときおり見られました。例えばp.62で「時間的反復」という概念に替える形で「アンサンブル」を導入し、「仮想的アンサンブル」と「修正版アンサンブル」に分類しているようですが、「仮想的アンサンブル」とは何なのかわからないし、本書ではそれを導入しておきながら否定的扱いをしているように見えるし、そもそも「仮想的アンサンブル」を考える必要があるのかどうかすら、ついにわかりませんでした。

 誰が読んでも得るところのある書物にしようと思うあまり、誰にとっても不満足な記述が散見される作品になってしまったのではないでしょうか。反面、本書ではいろいろな問題提起がなされており、量子力学についてより深く考える機会を与えてくれます。辛口に批評しましたが、斬新かつ個性的で面白い本です。残念なことは、内容が盛り込みすぎでバランスが悪く、ターゲットとする読者層が絞り込めていないという点です。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
最初に断っておくと、ぼくは数学の人で、物理はよく知りません。
量子論の本も、これが初めてなので、他の本と比べることは出来ません。
この本を読み始めた動機としては、場の量子論とかを勉強したくて、
その最初の一歩として読み始めました。
なので、このレビューは、物理を知らない数学の人から見たレビューとして受け取ってください。
なお、この本のスペードマークのところは読み流し、ダブルスペードマークの所は容赦無く飛ばしました。

この本は、量子力学の基礎的なことが書いてあるらしいです。
話の流れとしては、まず初めに一般のヒルベルト空間とその上の自己共役作用素の枠組みで量子力学の公理を記述して、その公理から数学的に不確定性原理などを証明してます。
その後、古典的な枠組みから正準量子化を通して量子論の枠組みへ移行する手順を紹介し、
その後正準量子化の具体例として、シュレディンガー表示や行列表示など、L^{2}空間やl^{2}空間などの具体的な所で量子力学を展開してる感じです。ここまでが前半です。
後半は、主にシュレディンガー表示を使って、
具体的な運動に関して前半で説明した計算などを実行し、
トンネル効果などの物理現象が量子論の計算から予言できることを確かめてます。
よく啓蒙書などで登場する『シュレディンガーによるシュレディンガー方程式』は、
ここになって初めて出てきます(それ以前の部分では、もっと一般的な形で登場しています)。
終盤は、場の量子論の触りや、
量子論の本質的な部分であるらしいベルの不等式についての解説をしてる。という感じでした。

個人的には読みやすかったです。
この本の流れが一般的な枠組みから具体的な枠組みへという流れであること、
また、物理的な実験のことや計算テクニック的なことがほとんど書いて無くて、
概念の説明に徹してるので、物理に慣れてない数学の人にとっても読みやすい本だと思います。
一方で、無限和や収束などが関わってくる部分は大分ラフに書かれている感じがします。
あまり気にし過ぎると、読めないかもしれません。
物理の予備知識に関してですが、高校物理程度の知識がなんとなくあれば大丈夫だと思います。
実際、この本のまえがきにも、物理の予備知識はほとんど
仮定されてないみたいなことが書いてあります。
ただ、ハミルトニアンとかラグランジアンとかについては、
後半部分を読む前に事前に何かの本で知ってた方が良いかも知れません。
量子力学について勉強したいけど、
物理の知識が無くて躊躇してる人にはオススメな本だと思います。

ちなみに、数物系の何人かの友人に訊いたところ、量子論関係を数学的に勉強したいなら、
新井朝雄『ヒルベルト空間と量子力学』共立出版や
新井朝雄『量子力学の数学的構造』朝倉書店などが良いそうです。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本は、量子論を学ぶ人が全員、しかも最初に読むべき本だと思う。変な悪いクセが付く前に。

ほとんどの教科書は簡単な1粒子の座標表示の量子力学から出発し、どんどん深い基礎の量子論へと進んでいく。
このスタイルだと、その随所で「今までのは実は間違いで、本当はこのように修正しなければならないよ」という点が出てくる。
このような本で勉強している人は、なぜ波動関数を使って状態を表しているのかなども理解できてないでしょう。
(筆者によると、波動関数を用いて量子論を解説するスタイルは、相対論的な場の理論では意味を成さなくなるらしい。)

しかしこの本は、いきなり量子論の最も普遍的で一般的な基本原理から出発する。
JJサクライなどの教科書よりも、もっと基本的な量子論の本質から、これでもかと言うくらい丁寧に解説されています。
また量子論の全体像・枠組みをいきなり提示するので、現在自分が量子論のどの辺りを学んでいるのかがハッキリ分かると思う。
本書では演算子形式の量子論をブラケットを用いて理論を展開している。(演算子形式以外の量子論についてもコメントしている。)
そしていつの間にか、よく目にする1次元のシュレディンガー方程式の問題へとたどり着く。
普通の教科書で学んだ人には、このシュレディンガー方程式の問題が、量子論全体の中でどのようなところに位置しているのかが分からないまま問題を解いているのではないだろうか。

本書では量子論の基礎の部分を扱っているので、角運動量、水素原子、近似法、散乱などは他書で補わなければならない。
しかし本書を学んだ後に他書でそれらを勉強すると、なぜこのような計算をしなければならないのか、また他書がどれだけ説明を省略して書かれているかが分かると思う。
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