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量子力学が語る世界像―重なり合う複数の過去と未来 (ブルーバックス)
 
 

量子力学が語る世界像―重なり合う複数の過去と未来 (ブルーバックス) [新書]

和田 純夫
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 945 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

ミクロの世界とマクロの宇宙をつなぐ新しい考え方
量子力学を全宇宙にまで広げて考えることがはたして可能でしょうか? その場合、人間の意識でさえ原子や電子のふるまいの1つでしかないとすれば、まったく新しい世界像が現れてくると著者はうったえます。そこでは、まるでSFのような並行世界(パラレルワールド)が同時進行し、複数の過去や未来が重なり合ってくるのです。しかし、それでいて、私たちの人生は確かに一通りしかなく、突然別の世界に迷いこんでしまうこともありません。大胆な発想の転換によってこの摩訶不思議な世界を見事に説明する、新しい量子力学の考え方をわかりやすく解説します。

著者紹介

1949年千葉県生まれ。東京大学物理学科卒業。理学博士。文部省研究奨励員、ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所研究員、ボローニャ大学国立原子物理学研究所研究員を経て、現在、東京大学教養学部専任講師。専門は素粒子物理学だが、最近は宇宙論を素粒子物理学的見地から研究。特に宇宙の誕生と量子力学との関連について考え、多くの啓蒙的な本、雑誌記事を書く。1986年から87年にかけては、ケンブリッジ大学のホーキング教授のグループで研究。著書に『ビッグバン以前の宇宙』(岩波書店)、『もっとわかる宇宙論』(日本実業出版)などがある。


登録情報

  • 新書: 246ページ
  • 出版社: 講談社 (1994/4/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062570122
  • ISBN-13: 978-4062570121
  • 発売日: 1994/4/15
  • 商品の寸法: 17.2 x 11.4 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sizelll
形式:新書
量子力学と聞くと取っつきにくいイメージがあるが、それを平易な文章で綴った分かりやすい入門書。数式などは、ほとんど登場しなくても、感覚的に分かるように努めている。
著者は、量子力学の多世界解釈という立場から主張するため、やや偏向的なきらいもあるが、出来る限りニュートラルな立場から解説しようとする姿勢が伺える。

いずれにせよ、初心者には分かりやすい一冊といえる。

このレビューは参考になりましたか?
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 著者の立ち位置を、「多世界解釈に偏向している」と批判するのは筋違いだろう。
 あらゆる理論から等距離の「公平」な解釈などありえない。
 むしろ他の理論(ここでは当然ながらコペンハーゲン解釈)の欠点、問題点を乗り越えるひとつの方法として多世界解釈が登場しているわけで、ここに至るのは必然的な結果というべきだろう。
 私自身、観測される量子と観測する機器・人間とを別々の世界に置くコペンハーゲン解釈の恣意性を、きわめて奇妙な、不可解なものとして受け止めてきた。それに対する唯一まともな説明が、やっと多世界解釈によって得られたという満足感がある(もちろん100%納得できているわけではないが)。
 類書にみる、量子論の理解困難さを本質から外れた俗な比喩によって説明するような間違った方法を、この本は一切採っていない。徹底的に本質に向き合い、それを数式を使わないで噛み砕くという困難な作業をやりとげている。
 入門書として最適の本ではないかと思う。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 波は粒子とは異なり、無数の歴史を内包するものであることがホイヘンスの原理から理解できること、大学の教科書では具体的イメージが掴みにくいハイゼルべルグの不確定性原理についても、一般的な波の性質として理解できることなどがとてもわかりやすく説明されており、まさに“目から鱗”の快感を覚える一冊でした。
 しかし、著者が、「実在」は人間の観測を越えた存在でなければならないとし、多世界解釈の立場に基づき、量子力学が表している世界、つまり共存している状態の全体を「実在」と捉えようとしている点には実証科学の立場から納得しがたい思いが残りました。人間の観測を越えた部分の想定はあくまで人間の観測結果を予測するための便法と考えるべきで、これを実在と考えることはやはり科学の本質を歪める危うさを感じます。そこまでして主体に影響されない客体という考え方を保持すべきなのか、改めて考えてみる必要があるように思います。
 また、著者はアインシュタインの「神様はサイコロをふらない」という要請に応えるべく「確率」という概念も量子力学から切り離します。すなわち、コペンハーゲン解釈のように「確率解釈」という天下り的な仮定を用いず、観測前の共存している各状態の「共存度」から直接、いわゆる確率的現象を説明できるとしています。
 しかし、当時のコペンハーゲン学派の研究者は、科学の地平線の向こう側にある得体の知れない「共存度」なるものをそのままこちら側に持ち込むことを避けて敢えて「確率解釈」を天下り的に持ち出したとは考えられないでしょうか。
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