できるだけ農薬を使わずに野菜を栽培するという家庭菜園向きの本でしたので喜んでいます。もともと無農薬ではつくれない野菜もありますが、株間を広く取る疎植で硫安と過石の単肥を使用した昔からの栽培方法が病害虫を寄せ付けないそうで、硫安に含まれる硫黄成分が野菜には結構重要なそうです。198ページに「ジャガイモは硫安オンリー元肥一発で充分」とあったので実践してみると確かによくできました。以前はイモの中心が黒くなったりして失敗していたのですが、初めて硫安を使用してみて、以外にも肥料焼けが少ないことがわかりました。ほかにもネギ、ニラはもちろんカブやホウレンソウ、コマツナも硫安のみでできました。プロの農家の方がつくられるような立派なものではありませんが、農薬を使わないということを前提にしているので大満足です。そして非常に痛快でニヒルでコミカルな文面が印象的で、著者の一本筋の通ったお人柄が偲ばれます。まえがきに「ビックリ教室は何らこと新しい技術ではない。すべて古きよき時代の郷愁である。」という一文に、すこし胸が熱くなりました。以下参考に目次です。
まえがき
農薬ふらずにうまい野菜をつくるには
012 プロの作品に感動するのはやめよう
016 プロはアマに、アマはプロに学ぼう
肥料土つくり教室
017 肥料が病害虫を呼んでくる
022 イネも野菜も育つ基本は「への字型」
025 野菜によって肥料の効かせ方が変わる
033 肥料選び 硫安と過石がいちばん
040 土のクセ、野菜のクセを生かす畑選び
048 野菜がのびのび育つ耕し方
056 これがほんとの土壌改良
病害虫の防ぎ方教室
061 農薬がいる野菜、いらない野菜
065 まきどきがまちがっている
072 観察しっかり、たたくなら初期に
073 雑草とは共存共栄、少しぐらいは気にするな
栽培のしかた教室
075 ウネのたて方をどうする
078 疎植がよいか密植がよいか
080 タネの上手なまき方
084 水のくれ方のコツ
087 間引きのカンドコロ
089 マルチを使って10倍楽しく
099 防寒、霜よけのアイデア
100自分でタネとり、わが家の味
野菜別ビックリ教室
104 トマト、ナス 大ウネに超疎植、大器晩成で
114 ピーマン、トウガラシ ナス、トマトより乾燥する畑に
117 スイカ 超疎植と無チッソ出発が成功のカギ
134 カボチャ 自家用ならこの手でホクホク栗カボチャ
136 キュウリ 少肥、疎植、放任でツルの寿命をのばす
140 エンドウ 疎植にするほどよく成る
143 ハクサイ 「ヤングハクサイ」は遅まきにかぎる
148 キャベツ 作期と前作でつくり方が変わる
155 ホウレンソウ 純日本種でいい味を
159 シュンギク 春まきに値打ちがある
162 ネギ 品種は葉ネギ、自家用なら一坪あれば充分
165 タマネギ 野球ができる固いタマを
181 ダイコン 元肥にチッソのすき込みは禁物
186 カブ つくり方は最高に簡単
188 ニンジン タネまき後の鎮圧と間引きに秘訣あり
194 ゴボウ 無肥料、捨てづくりがよい
196 ジャガイモ 疎植で豪快イモつくり
210 サツマイモ 若苗直立ざしで反収二千貫
214 サトイモ 座布団葉が出ないとロクなものがとれない