野草検索図鑑シリーズ中のシダの検索を行うための物です。
シダはマイナーな植物のため参考とする書籍が少ないのですが、本書はフィールドでも使用できる小型の本です。
生態写真は二種類で一つは自然の状態、一つは採取した根を含めた全体像です。(ただしシダのサイズが大きくなると小さくなります)
写真だけではなく ほぼ一種類ずつ羽片の線画が載っているため同定に非常に役立ちます。
大型のシダの本である「
日本の野生植物―シダ」(平凡社:岩槻邦男)であっても線画はないので、これは特筆すべき点です。
生態写真の質については、ほとんど同時期に発刊されている同サイズの「
しだ・こけ (野外ハンドブック)」(山と渓谷社:1986年岩槻善之助:写真 伊沢正名)と比べると違いが明らかで、山渓版では中版フィルムが多用され細部まで表現されているのに対し本書ではロングの写真や不鮮明な物が少なからずあります。
山渓版は写真での検索を目的にしていて説明はあっさりとしているので本書の方が同定向きであると言えますが、
山渓版はこけまで載っているので持っていても損はないと思います。
本書はシダの検索には便利で、特にサイズを生かしてフィールドで役立つと思います。評価は線画のポイントが高く写真の画質でマイナスとなっています。
最後に、このシリーズで一種ずつ線画が載っているのは本書のシダのみなのでご注意ください。