著者の経歴から見る限りある程度想像される議論が展開されています。ただ、30年来のサッカーファンである私から見ても、ちょっと議論が粗っぽいんじゃないのかな。もともと世界では誰もやっていない野球をサッカーと比較することは無理だと思う。なぜYGマークの帽子が世の中から消えてしまったや、なぜ野球がこれほどダサイオヤジ的なイメージをもってしまったか、またプロ野球の球団経営の興行性についての説明は十分納得がいきますけど、サッカーの持つ闇というか影の部分についての言及は、ある程度なされているけど、突っ込みが足りないと思う。サッカーの持つ階級性やチャンピオンズ・リーグ自体が持つ本質的な矛盾などについてももっと論じて欲しかった。最後にサガン鳥栖についての言及が少しあるけど、これこそ日本という環境の中で、日本のサッカーの抱える本質的な危さの象徴だと思う。