ミスターベースボール・長嶋茂雄氏の人生について、自身の語りにより再現された傑作に仕上がっている。佐倉市臼井の幼少時代から事細かに解説されており、ミスターを知らない世代でも彼の人生を理解できるように工夫されており、読み応えがある。とくに、立教大学時代、佐倉市の父親が危篤となり、病床で見送る様子について事細かに記述されており、涙腺から熱いものが噴出したのだった。
彼ほど、日本の戦後復興を明るく盛り上げた人はいなかったはずだ。そのような視点からみて、読売新聞でなく、日本経済新聞社から刊行されているのには興味深い感じだ。
最近でも、世界的な経営学者である野中郁次郎氏監修の最新刊「組織は人なり」において、長嶋茂雄氏のエピソードから議論がスタートしている。やはり、われらが長嶋茂雄の人気は、永遠に不滅なのだ。なにはともあれ、ミスターには健康に気をつけていただき、今後も末永く日本経済を盛り上げて欲しい、そんなポジティブな感慨に至れる本といえるだろう。