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43 人中、39人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
敗残兵の罪と罰,
By ちょろ (群馬県 前橋市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 野火 (新潮文庫) (文庫)
生の極限に達した時、人は何を思い、どう行動するのか。異国の地で敗残兵となった「私」は、与えられた一個の手榴弾によって死の自由を手にしながら、常に生を選択する・・・。 緻密な描写は、今まで飢餓というものに無縁だった身にも、ほとんどそれを体感させる。安易な感傷を峻拒する内容は研ぎ澄まされた文体と完全に一致している。必然的に「私」の行為も「私」によって容赦なく分析されていく。
30 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
素晴らしい!,
By カスタマー
レビュー対象商品: 野火 (新潮文庫) (文庫)
当初学校の図書館で、三島由紀夫の著作を目当てで、大岡昇平とともに載せられている分厚い本を借りた。大岡昇平は全く馴染みのない小説家だったけれど、三島由紀夫を読み終えて、大岡昇平の「野火」をなんとなしに読みはじめたとことろ、戦争を知らない私にとってとても衝撃的で、ナバ-ルで飢え死にした大々叔父がいたことを思い出した。大江健三郎の初期作品ともまた違う、戦争の悲惨さや、人間の生の極限が巧みな、それでいて実直な筆で描かれ、読み終えて、現代の小説家が決して捉えることのできない生の証・執着がそこにあった。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人間性を超えた生命力の凄まじさ,
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レビュー対象商品: 野火 (新潮文庫) (文庫)
本書は、生還率3%と太平洋戦争中最も苛酷な戦場となったレイテ島において、実際にあったと言われる兵士同士の人肉食いがテーマとなっている。 こういう事態が起こった背景には、補給を殆ど無視した軍の無謀な作戦によって 多くの兵士が飢餓状態に陥ってしまったという事実がある事を一応指摘しておきたい。 本書で描かれた兵士同士の人肉食いを通して、 極限状態に置かれた人間が、どこまで人間としての尊厳を保つ事が出来るのか? そもそも人間性とは何かについて考えさせられる。 そして「人間はどんな異常の状況でも受け容れることが出来るものである」 という本文中の言葉から、人間性を超えた生命力の凄まじさを感じた。 文学作品としても再度棒線を引きながら熟読してみたい程、 文学的完成度の高い傑作だと思う。
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