装丁にひかれてジャケ買いしたら大当たりだった。
帯の下に著者の写真が隠れているところとか
遊び心があってたのしい。
野宿をやることになったきっかけ、
野宿で出会ったへんな人たち、
野宿で食べたおいしい食べ物などなど、
とにかく野宿にまつわる話を
ねらってんだかねらってないんだか、
よくわからない不思議なテンションで書かれた
エッセイ集。
やむにやまれず、という訳ではなく、
野宿をするために野宿しているというのが、
ちょっとすごい。お酒飲んですぐ寝ちゃうし。
声高に野宿好きを宣言することもなく、
淡々と、ごく自然に野宿をしているのもすごい。
なんとも形容しがたいエッセイだ。
でもところどころ、心にしみる言葉が出てくるから
油断ならない。
好き嫌いの分かれる作品だろうけど、
好きな人はこの独特の文体に、猛烈にはまると思う。
いまどき、文字を追っているだけで
幸せになれる本など、そうはないと思う。
ちょっとほかに見あたらない、
超個性的にして愛すべき一冊。