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野兎を悼む春 (創元推理文庫)
 
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野兎を悼む春 (創元推理文庫) [文庫]

アン・クリーヴス , 玉木 亨
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

ペレス警部の部下、サンディ刑事の祖母が死んだ。発見現場は発掘中の古代遺跡。小さな島の濃密な人間関係が影を落とす事件の真相は──。〈シェトランド四重奏〉第3章登場。

内容(「BOOK」データベースより)

シェトランド署のサンディ刑事は、帰省したウォルセイ島で、祖母ミマの遺体の第一発見者となってしまう。ウサギを狙った銃に誤射されたように見えるその死に、漠然とした疑惑を抱いたペレス警部はソンディとふたりで、彼の親族や近くで遺跡を発掘中の学生らに接触し、事情を探ることに…小さな島で起きた死亡事件の真相は?現代英国ミステリの珠玉“シェトランド四重奏”第三章。

登録情報

  • 文庫: 492ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2011/7/27)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4488245072
  • ISBN-13: 978-4488245078
  • 発売日: 2011/7/27
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 54,347位 (本のベストセラーを見る)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
シェトランド署のペレス警部の部下、新米刑事のサンディはウォルセイ島に帰省した。ウォルセイ島では、サンディの祖母ミマの所有する農場で、大学院生たちが中心となって遺跡の発掘調査が行われていた。その発掘現場から古い頭蓋骨の一部が発見された。
若い頃、ミマは美しく陽気で、島中の男性から注目を集めていた。早々と結婚したものの、夫を事故でなくし、その後は結婚せずに周囲が眉をひそめるような奔放な生活を送っていた。歳をとった今は、詮索好きで島のスキャンダルに通じていて、人々に恐れられている。
ある雨の夜、サンディは発掘現場の溝に銃弾を浴びて死んでいるミマを発見する。酒を飲んだ従兄がウサギを狙って、誤射したと見られる死だった。地方検察官やミマの親戚たちは、事故として処理されることを望んでいた。しかしペレスはその死に疑惑を捨てきれずにいた。
そうこうするうちに、サンディが再び発掘現場で自殺と見られる遺体を発見する。ペレスはこの自殺にも疑惑の念を抱く。このふたつの死は関係があるのか、そして発掘された頭蓋骨との関係はどうなのか。本書はペレスと二人三脚で捜査を進めるサンディの成長の物語でもある。
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 夢追人009 トップ500レビュアー
英国伝統の実力派現代女流本格推理作家クリーヴスの人気シリーズ〈シエトランド四重奏〉待望の第3弾です。まず日本版の訳題についての感想ですが今回はやや微妙な感じで、真に編集者様のご苦労振りが窺えると思います。元々シリーズの原題は「RAVEN BLACK」「WHITE NIGHTS」に続いて本書の「RED BONES」と色づくしなのですが、今回はあまりにもあからさまに過ぎて直訳を避けられたのでしょう。けれども物語の中で誰も兎の死を悼んではいませんので、残念ながら今回の選択にはかなり無理があったなと思います。
故郷のウォルセイ島に帰省していたシエトランド署のサンデイ刑事は思いがけなくも祖母の家を訪ねた折に彼女の死体を発見してしまう。兎狩りの誤射による不運な事故死と思われた事件だったが、ペレス警部は心に引っ掛かる物を感じサンデイ刑事と共に多くの親族達や被害者ミマと親しかった考古学の女学生らに聞き込みを開始する。
本書にも前2作ですっかりお馴染みになった著者の得意技と言える多視点叙述の手法が取られていますが、本書に限ってはその良さがあまり生かされていない様に思えます。絶妙な技巧が凝らされた前2作に比べて本書の推理はストレートで捻りが少ない印象ですが、それでも多くの人々に疑惑の種を蒔いて最後まで真犯人を絞らせないテクニックは流石だと思います。今度も長い分量の本書で私が最も印象に残った人間ドラマは、精神的に不安定な考古学に携わる大学生ハティの薄幸の物語で、彼女が情熱を燃やして取り組んで来た研究にやっと成果が出て、さあこれからという時に志半ばで迎えた不幸な結末には深い悲しみの念と憐憫の情を覚えずにはいられません。他には半人前のサンデイ刑事がペレス警部の助けを借りて次第に人として成長して行く姿が清々しいですが、でも肝心な場面で犯人に丸腰で対する所などはとても一人前とは言えずまだまだ反省と努力が必要でしょう。そして本書では頼りになるテイラー警部の加勢がなく犯罪性が曖昧な中で何時に無く苦戦するペレス警部ですが、己の直感を信じて粘り強くじっくりと長考し最後に真相に辿り着く活躍はお見事です。また自分が同じシエトランド諸島出身者である事と生来の優しい性格から犯人に一抹の同情心を抱くのが如何にもペレス警部らしいと思えますが、この犯罪はその利己的な非道さから見て私には絶対に許せません。最後に今回のペレス警部の不調の原因の一つなのではとも思える最愛の恋人フランの不在は彼の心に秘めた心配を浮き彫りにしますが、そんなモヤモヤを吹き飛ばすサプライズが突然最終行に出て来ますので読者の気持ちがガラリと変わってパッと晴れやかになる事でしょう。
2007年7月の紹介以来正確にきっちり2年毎に翻訳出版されて来たシリーズの次回第4作「BLUE LIGHTNING」はこの分だと2013年7月には読めそうですが、編集者様にはぜひとも訳題のリベンジをお願いしたいのと、本シリーズのみに留まらずまだ今年で57歳と若い著者の他の著作についても今後紹介を進めて頂きたいと思います。
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By pst
シェトランド四部作の三作目で季節は春で舞台は本島ではなく、隣接したウォルセイ島。 長い冬が終わりつつあり、前二作で描写されていたような極北の厳しい自然環境から一転して、穏やかな自然の息吹が伝わってくる。 偶然の事故、自殺と思われていた事案に納得できないぺレスと部下のサンディーが閉鎖的な島の人間関係や過去を掘り下げながら、淡々とそしてゆったりとストーリーが進んでいく。 前二作より結末の意外性は弱まっているが、このシリーズを気に入っている方にはおすすめ。そして最後にかわされるジミーとフランの会話と今後の展開にも期待したい。 シリーズ三作目なので、この作品から読むのはおすすめしない。
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