最初は表紙の綺麗さに衝動買いをしたのですが、内容についても、とても深いものを感じたので以下、その雑感を。
主人公の音楽専門学校生の一馬と女子大生ののばらの物語。
二人はそっくりで、一馬が女装をするとのばらとそっくり。
そこから始まる奇妙で、でも繊細な恋愛ストーリーです。
といっても、まだ1巻は恋愛になっているかどうかまだ微妙なところで、
主人公はどうも恋愛に鈍く、なかなか恋愛ストーリーに展開していない
感じがします。しかし、そこが妙にリアリティーがあり、最近のご都合主義の展開とは一線を画しています。
また女性の描写もリアリティーに溢れていて、女性そのものを描こうという方向性が感じられます。これが女性なんだ、と改めて感じる作りになっています。
これから一馬がどのように成長して、このストーリーが展開していくのかはまったくの未知数と言っていいかもしれません。その点も含めてリアルだなぁと感じます。
幼女とか女装とかのおいしい展開を期待されている方はおそらく期待しているものとは違うということになるかもしれませんが、そういった要素を含みつつ、これだけ現実主義を貫いた文学にも似た「人間らしさ」を描いた本ってなかなか見つからないと思っています。自分の中で意外性や奇を衒った作品が溢れている中でひときわ目立つ存在にまでになりました。
そういう意味で、たまにはロリで文学してみてもいいかな…(汗)と思います。