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酒呑まれ (ちくま文庫)
 
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酒呑まれ (ちくま文庫) [文庫]

大竹 聡
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

なぎら健壱氏から「酒飲まれ」と呼ばれる『酒とつまみ』創刊編集長の半生記。高校の頃ウイスキーで酒に目覚め、やがてとことん飲むようになった著者はバーの魅力に取りつかれ、中島らもや高田渡などの個性溢れる人物と出会う。忘れられない人との出会い、大人の飲みの面白さがいきいきと伝わる。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

大竹 聡
1963年東京生まれ。早稲田大学第二文学部卒業後、出版社、広告会社、編集プロダクション勤務を経てフリーに。2002年10月、雑誌『酒とつまみ』創刊(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 302ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2011/11/9)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480428763
  • ISBN-13: 978-4480428769
  • 発売日: 2011/11/9
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 直いい親父 トップ500レビュアー
大竹さんは、2002年雑誌、酒とつまみを創刊され、酒に関する著書が多数あります。
 全8章に分かれていて、第1章〜第3章は、酒にまつわる自叙伝のようにも読めます。父親は、会社勤めの傍ら、少年野球チームの監督をしていて、そのコーチ連中と家でよく酒盛りをしていました。しかし、そんな父親も家を出て、その後は、母親と祖母が面倒を見てくれました。母親の仕事の関係で週に1度(日曜日)しか家族揃っての食事は出来なくなりましたが、母親は、その時必ず少量のビールを飲み、大竹さんも中学に入ったばかりでしたが、ビールを付き合ったそうです。そして、中学生でウイスキーを体験し、アルバイト生活で居酒屋を体験し・・酒との付き合いが始まるわけです。
 私にとって興味深かったのは、第5章、あの人との酒です。高橋のぼるさん、開高健さんと世界各地に釣りに出かけた人ですが、糖尿病でインシュリンの注射を打ちながら、高カロリーの食事をする・・これも一つの生き方ですかね・・山口瞳さんの家へ仕事で出かけ、帰り際に「一生懸命書きなさい。一生懸命やれば必ずいいことがあるから」と励まされた思い出、高田渡さん(懐かしい!)との酒の思い出・・・
 居酒屋、バー、ビール、ウイスキー場所や種類は変わっても、大竹さんと酒は切っても切れない関係です。しかし、年をとって来ると心配なのは、身体です。私事ですが、私の義父も酒好きで、休肝月は設けていましたが、それ以外は、ずうーっと酒を飲んでいました。そして、最後は急性膵炎で亡くなりました。いかにも酒飲みという死亡原因です。大竹さんもご自愛なされて、ますますのご活躍期待しています。
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Amazonが確認した購入
今までも何冊か大竹さんの著書を読ませてもらいましたが、どれもいいんですよ。読んでて思わず肝臓がズキズキしてきます。

この一冊は肝臓ズキズキに加え、心の琴線を優しく爪弾いてくれるようなところがあります。
私は大竹さんより2〜3歳下なので、ほぼ同世代と言っていいと思いますが、大竹さんの小さい頃の描写など読むと思わず「懐かしい」と叫んでしまいそうになります。
若い頃大竹さんが自身に対して抱いた絶望感みたいなものには、甘酸っぱい共感を覚えました。

そして、一遍一遍読んだ後、ジン、ときてすぐには次に進めなくなってしまうのです。
心の中に余韻を響かせておきたくなるのです。

某コラムニストがこの本を読んで、感動のあまり大竹さんに電話し、
「今夜飲みに行きませんか」
と言ったそうです。
突然だったので流石に都合がつかなかったそうですが、これって最高の褒め言葉じゃないですかね。

そう言えば私も電車の中でこの本を読んでは、帰りに飲み屋にいかずにはいられない気持ちになりました。

大竹さん、良い本をありがとうございました。
ついでに『酒とつまみ」、もっと頻繁に出ると、なおいいです(笑)。
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By ib_pata VINE™ メンバー
 最後の頁に「本書は、書き下ろしです」と書いてあるのが、少し寂しい。大竹さんは、山口瞳さんの後継者なんじゃないかと思うほどの書き手なのに…。小説書かないと、この世界では高く評価されないんですかねぇ。

 ま、それはおいとして、高度成長期に東京に生まれ育ち、バブル崩壊も経験したひとりの人生が、酒を通して浮かび上がってきます。大竹さんのお父さんは出奔なされたようですが、家では角瓶のボトルにレッドの大瓶からつぎ足しで飲んでいたなんていうあたりは、いいなぁ。今は忘れられているかもしれないけれど、そう遠くない昔には確実にあったそうした風景が浮かび上がってくるようです。タケホープがハイセイコーを下した菊花賞を3-6と予想して当てた思い出を書きながら《父の酒はレッドであり、オールドである。私はいつか、できるなら京都競馬場まで足をのばして、サントリーレッドとサンリーオールドのポケット瓶を鞄にしのばせ、菊花賞を観戦したいと考えている。馬券はもちろん3-6を買うつもりだ》なんてあたりは泣かせます(p.26)。

 山口瞳さんも『酒呑みの自己弁護』という酒にまつわるエッセイを書かれています。で、よく自分の書いたものはセンチメンタリズムをベースにしているとも言っていました。まあ、嫌いな方も多いかもしれませんが、ぼくは拒絶反応は出ないですね。だって、角瓶にレッドの大瓶から注ぎ足すなんていうのは、情けないけど、廻りでけっこうやっていたのを見ているから。そうしたものは肯定するというか、大切にしないとね、みたいなとこがあります。ただお二人が違うのは、山の手と多摩という生まれ育った環境と、高度成長期にサントリーという大企業に入ることのできた幸運と、マスコミの周辺でなんとか頑張らざるを得なかったという社会人体験ですかね。でも、不思議と似ているという印象があるのは、お二人とも中央線沿線に住んでいるからでしょうか。
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