相変わらずな酒と肴の日々。特に面白いわけでもなければ、だからといってつまらないほどでもないという、水面ギリギリの安定感が続きます。
酒と肴を扱う以上、四季の移り変わりが必要不可欠なのは当然ですが、にもかかわらず主人公に何の変化もなく、連載当初と同じ行動を繰り返しているのも、この妙な安定感の原因だろうと思います。もちろん結婚や昇進、転勤や移転などで主人公の環境が変わると、このような飲み歩き&食べ歩きは不可能でしょうが、これまで何度も登場した話題がこうも増えてくると、さすがに読んでいて厳しいものがありました。
ただ、そもそもはストーリーや展開を楽しむ作品ではありませんから、変化のなさを指摘するのはお門違いかもしれません。第一巻も最新刊も、それどころかどの巻を読んでも同じ水準で楽しめるというのは、やはり凄いことだと思います。ずっと読んできた人にはマンネリ気味ですが、酒と肴が好きな人にはたまらない内容ですし、まだ未読の人にぜひ読んで欲しい作品です。