最近「ゲリラ型豪雨」と呼ばれる集中豪雨が都市を襲うことが多い。
だが、これは台風や梅雨、通常の大雨とはメカニズムがずいぶんと異なるのだ。
本書はこの「都市型集中豪雨」の謎をわかりやすく解き明かそうとする。
とはいえ、わりと「一般の雨や豪雨の解説」や背景でもある「ヒートアイランド現象の解説」にスペースをとっているという印象だ。
一つ一つはわかりやすいので、上手く本丸に迫っていく印象。
ただ、気象の基礎を知っていると復習になってしまうかもしれない。
大雑把には、「ヒートアイランド」と「海風の収束(複数の方向の海風が一か所に集まる)」によって上昇気流が出来ていることが原因と見られているようだ。
これが練馬付近で起きやすいので、練馬では集中豪雨が起こりやすい。
ただ一つ、巻頭7p(解説p116〜119)で「緑化による温度低下の効果」を示すサーモカメラの写真が出ているのだが、これがあまりよくない。
というのも、緑化前後でサーモカメラに温度と対応させる色をずらしているのだ。
二枚の写真をとった日の温度が違ったということもあるのだろうが、これでは「視覚トリック」と言われても仕方がないような気がした。
そこだけ減点だが、全体としてはコンパクトで読みやすかった。