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都市の論理―権力はなぜ都市を必要とするか (中公新書)
 
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都市の論理―権力はなぜ都市を必要とするか (中公新書) [新書]

藤田 弘夫
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

現在、世界は未曾有の繁栄を享受する一方で、歴史上かつてない膨大な飢餓人口をかかえている。しかも、第一次産業への就業率の高い国ほど食糧事情が悪化し、都市化した国ほど飽食するという傾向は顕著である。食糧を消費する側の都市より生産する側の農村が飢えに苦しむというパラドックスはなぜ生じるのか。本書は、食糧という人類の根源的課題を軸に、権力の鏡としての都市の可能性と役割を斬新な視覚から問い直す試みである。

登録情報

  • 新書: 229ページ
  • 出版社: 中央公論社 (1993/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4121011511
  • ISBN-13: 978-4121011510
  • 発売日: 1993/10
  • 商品の寸法: 17 x 11 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
 都市には威容、文化、象徴的建築物など権力がその支配力、統治力を発揮するに必要な要素の集合体である。そもそも都市というものは建築物の集合等ではなく権力そのものであり、その証拠として不耕にもかかわらず歴史上、大規模な飢餓が発生したという記録は少ない。むしろ、作物を栽培している筈の農村での大規模な飢餓の方が圧倒的に多いし、また農村で飢餓が発生している事態にあっても都市では食料が余っているという矛盾が現在でも起こっている。

 というような内容を中心に従来あまり問題にされなかった新しい視点を交えて都市を論じている。都市の思想・象徴・発生過程などカテゴリー分けされていて読み易い。ただ前半部分の都市の定義付けから権力の論理などまでの内容の濃さに比べて、後半のドラマ、思想などの具体的な事例などが少し薄く感じられた。

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形式:新書
都市を,権力,飢餓,地方との対比,などの観点から考察した作品。

都市を考える上では,権力との関係が欠かせない。
権力は,将来的な”保証”を約束したうえで個人を”支配”する。
権力の象徴たる都市においては,その要素は,政治・経済・宗教・教育・医療にある。
都市はこれらにより,安全・生活・幸福・教養・健康を保証する代わりに,人々を支配する。
これらは都市が持つ権力である。

飢餓が発生するのは,食料を生み出している農村においてであり,
食料を生み出さない都市においては発生しない。
それは,農村が生み出す農作物は,その農村に食料が充足しているか否かに関わらず,
社会的な余剰を生み出すことという目的を都市によって規定されているためである。
飢餓を被るのは常に貧農であるという事実を淡々と記述する中に,
筆者の怒り・無念にも似た思いを感じた。

都市は地方の資本によって形成される。
地方の人・物資は都市に流れ,その逆の流れは相対的に少ない。
それらは”権力の中心”に流れていった。

最後は人間の欲求や権力のありかたに言及する。
”技術的に可能だからといって,3000メートルものビルを
建設しないこともまた人類の叡智なのである。”
という言葉は心に残った。
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6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By wave115 VINE™ メンバー
形式:新書
人類はなぜ都市を必要とするのか?この命題に対して,権力と飢餓という切り口で都市を論じており,非常に興味深い本でした.

権力がその目的を達成するために,様々な施設を作ることによって都市は生まれます.そして,権力を維持するためにはその都市に住む人々を飢えさせない,すなわち食を保障することが必要となります.人間が密集して住むということは,火災や伝染病に対するリスクが増大するということになりますが,それでもやはり都市に住むことのメリットは大きいようです.そして,その都市の食を支えるために農村もまた必要とのこと.

何となく都市に住んでいますが,このようにして都市が形成されてきたというのは思いもよりませんでした.
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