平成23年6月現在、日本郵政グループの会社で働く者です。政治状況の混迷から、グループ各社の在るべき姿は曖昧なまま、時間ばかりが過ぎていきます。ジリジリと経営が悪化し、特に郵便事業会社は千億円オーダーの赤字を計上するなど大変厳しいです。
何がいけないのか、答えはこの本の中に書いてあると思います。生田さんが目指した経営改革は多岐にわたり、その全てが成功したわけではないでしょう。しかし、目指すべき方向は間違っていなかったとこの本を読んでつくづく思いました。
市場の他の会社とWIN−WINの関係を築くことや、CSの向上のためにまずESを向上させることなど、改めてそのとおりだと思いました。聖域を設けず特定郵便局改革を掲げ、病身に鞭打って頑張る姿に頭の下がる思いです。「ただコストカットをする」では人はついてこない、会社や経営陣、社員だけでなく、周りのステークホルダーにもメリットのある改革を行うということが肝心なのだと主張されています。
あのまま、生田さんのビジョンを引き継いで来ていれば、このような現状を迎えずに済んだろうになぁ・・。
この本は生田さんが郵政公社の総裁在任中に書いた「真っ向日記」をまとめて掲載したものです。惜しむらくは、ただ日記をまとめて載せるだけでなく、例えばインタビューにより、生田さん自身に日記を書いた時の心情や職員への訴えかけの狙いなどを解説してもらえばより良かったと思います。