圧巻は彼とボーア、アインシュタイン、ゾンマーフェルト、パウリ、ディラック、プランク等巨人たちとの対話である。そこではアインシュタインが「サイコロを振る神」の考え方を受け入れられず執拗に食い下がり同僚にいさめられたり、温厚な人柄で知られるボーアがシュレーディンガーと対決しついにシュレーディンガーが熱で倒れるも、ボーアはベッドの横にイスを持ち込んで議論を続けようとしたりと、そこからは巨人たちの姿を生身の人間として感じることができる。キリスト教の聖書は物語と対話によって神の教えがあらわされているが、本書では物語と対話によって物理学の巨人たちの教えがあらわされている。その言葉には重みがあり本書を開くたびに新たな発見がある。(別役 匝)
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24 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ハイゼンベルクとその周りの学者達の生き方,
By 陳 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話 (単行本)
この本はハイゼンベルクの自伝のようなものなのだが戦争時代の経験について書かれた箇所が多い。 流石は天才と呼ばれたハイゼンベルクだけあり、 その深い洞察力で戦争等の政治的問題についても語っている。 この本を読んでいると物理学者としてのハイゼンベルクだけでなく 哲学者、そして一人のドイツ人の若者としてのハイゼンベルクの 姿が見えてくる。また、書名にあるようにこの本は彼と コペンハーゲン学派の学者を始めとする大勢の人々との 対話を再現した貴重な記録でもあり、教科書からでは分からない 当時の有名な学者達の思想がよく書かれている。 訳も非常に上手く、分かりやすい注釈がついているため すらすらと読み薦められる。あらゆる点で五つ星をつけたい名著だ。
29 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
元気になれる、真面目な本☆,
レビュー対象商品: 部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話 (単行本)
本書は、物理学の英雄の一人、W.ハイゼンベルクの自伝です。副題「私の生涯の偉大な出会いと対話」からも窺われるように、友人達との対話から成る本書は、親しみやすく、読者に忍耐を要求することもありません。著者と対話するのは高校の友人からアインシュタインまで様々。それぞれの対話から、読み返す度に新たな宝が見つかるでしょう。 中にはコミカルな対話もチラホラと。山野が好きな著者と夜の街が好きなパウリとの対照的なキャラクター同士の対話は結構笑えます。物理学を志す若者はモチロン、一般の読者も真剣な楽しさを味わえる貴重な一冊です。 本書は若者から老人まで愉しめる、等身大
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
難解ですが読み応えあります。,
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レビュー対象商品: 部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話 (単行本)
ハイゼンベルク、ボーア、シュレディンガー・・・量子力学という非常識的な物理学にかかわった偉大な科学者たちの姿が同時代的にありありと描かれています。原因は忘れましたが、個人的には、ハイゼンベルクについて「頭脳は明晰だが、非常識でやや単純なところもある人」というイメージを植え付けられていたのですが、この本を読んで、そんな単純なイメージは払拭されました。 量子力学という新しい学問がどのような重く暗い時代を背景としつつ確立されていったのかという時代感覚を味わうことができます。
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