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郊外の社会学―現代を生きる形 (ちくま新書)
 
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郊外の社会学―現代を生きる形 (ちくま新書) [新書]

若林 幹夫
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

団地、ニュータウン、新興住宅地―。戦後日本の「郊外」と呼ばれる社会は、高度経済成長と相関し、都市に付属する空間として作り出された場所である。そこでは住居やライフスタイルまでが商品として購入され、住み続けることのなかにブランド志向が伴われてきた。こうした「郊外」は現代人の宿命でありながらも、その重層性と移ろいやすさゆえに、そこに生きる人びとの欲望や社会構造は、これまで十分に描き出されてこなかった。この本では、郊外生活者としての自身の経験と都市社会学の知見を結びながら、郊外という場所を生み出したメカニズムを考察する。郊外を生きる人びとの生に言葉を与える試み。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

若林 幹夫
1962年生まれ。1990年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。1993年同大学より博士号取得。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専攻は社会学、都市論、メディア論。文学、映画、ジャーナリズムの言説空間と社会学理論を切り結び、明晰な思考で社会構造を探究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 231ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2007/03)
  • ISBN-10: 4480063501
  • ISBN-13: 978-4480063502
  • 発売日: 2007/03
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 胡蝶
形式:新書
著者は、これまで郊外について言われてきた言説を大きく2つにわけます。まずは社会学者達による、伝統やコミュニティの不在の指摘。つぎに建築家達による、オリジナルで優れたデザインの不在の指摘。

こうして大きく2つの視点から批判される郊外ですが、著者は自らが郊外地居住者であるという視点から、郊外で生きることこそが現代人の生きる条件なのだと議論します。そして、たとえ浅くても、そうした郊外で積み重ねられてきた記憶を辿っていこうではないか、というのが全体のテーマです。

あとは、優秀な著者のことですので、時折引っ張ってくる文化論や統計データも説得的で、勉強にもなります。「生きることの条件としての郊外」論の視点が、一通り身につくと思います。
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By klov
形式:新書
 無理矢理「動ポス」的に読むとすれば、都市を「郊外」からポストモダン的に定点観測した著書といえるかもしれない。

 地方出身者の「都会的な生活」への憧れと、都市出身者の「都市には無い理想的な生活」への憧れを一手に背負い込んだ「郊外」。さらにそこには核家族という新しい家族像への期待も混じり、郊外は一つの「大きな物語」としての機能を持つようになった。

 しかし、1980年代以降「郊外」が一般化するに従い、そうした理想は物語としての機能を失う。ニュータウンの建築様式が画一的なモダニズムから、装飾をほどこしたポストモダニズム的になっていったのもこの頃からだった。それはどこかで見たような「地中海風」とか「イタリア風」と言った記号を消費する、データベース的建築様式である。そして人々の行動様式もまた、一つの価値観を共有しようという「共同体志向」から、単に住む場所を偶然にも共有するだけの「共異体志向」へと変化している。

 通底する筆者の方向性を汲み取れば非常に示唆的であり、面白い。新書だが、時間をかけて読み込む必要がある。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ladymarmalade トップ500レビュアー
形式:新書
郊外論のディスコースを展開してきた著者の著作の中で、本著は郊外生活者の著者自身の経験が多く語られており、郊外人としての著者の自伝的な要素が濃い内容となっている。ということで、これまで著者の作品に多く接してきたものにとっては、興味深い内容ではあるが、初めて著者の本を手に取ったものにとっては、著者の郊外論の鋭い思想を理解するには不十分であろう。また、三浦展や吉見俊哉、西川祐子、宮脇壇、隈研吾といった他の郊外論客への言及も多く、著者の立ち位置を改めて確認することができる。このように、本書は「郊外そのもの」より「郊外を研究する若林幹夫なる社会学者」を理解するのにはうってつけの著書であるが、著者の郊外論本の中では付録的な位置づけにあると思う。「郊外の社会学」というタイトルだと、いかにもこれで若林の郊外論の大まかな点は理解できるとの印象を覚えるかもしれないが、そういう点では本書の内容はカバーしていない面が多いと思われる。とはいえ、それでも内容は充実しているので☆4つ。
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