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最も参考になったカスタマーレビュー
14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
中国ビジネスを志す人、必見です!!,
By 本を読め読め子供たち "いいじゃないか日本人" (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 邱永漢の「予見力」 (集英社新書 514A) (新書)
昔「株の神様」今は「中国ビジネスの先駆者」として知られる邱永漢氏(85歳)の頭の中を、
筆者の玉村氏が実際に現地まで同行取材したり、対談した内容で紹介しています。 Q師(邱永漢氏)は今中国で“食糧生産”に熱をあげている。 なぜなら『近い将来、中国は必ず食糧不足に陥るからだ』と。 13億もの人口が豊かになりだせば、日本のように輸入しなければならなくなる。 日本の食料自給率40%を当てはめるなら、 (台湾も韓国も50%程度らしい。調べてないが) どこで7億人以上の中国人をまかなえる食糧を生産して輸入に応じてくれるのか? そんな国はどこにもないだろう。 であるからして中国国内で食糧は何とかするように、 政府も民間も血眼になって解決を図るようになると予測する。 具体的には“牛肉”を取り上げている。 (他にもコーヒーやお茶、トマト、メロン、ソバにも話は及ぶ) 日本の霜降り牛肉は中国富裕層でも人気があり、 狂牛病で日本からの輸入を禁止されたにも関わらず、 北海道まで出向いてマグロのお腹に牛肉を仕込み密輸しようとした中国人を述べている。 それに中国大連には黒毛和牛を大規模に飼育している工場を、 現地視察の目から詳細に報告している。 日本人の我々は「農業は儲からない」という固定観念がある。 もし儲かるのなら農業地域の過疎化や後継者に悩むことはない。 この問いにQ師は答える。 「需要が増え続けているのに、供給が間に合わない業種は何かを考える」 「不足するモノを補うことが、ビジネスの成功の秘訣なのだ」と。 農業が脚光を浴びる日がくるかもしれませんね。 補足情報として「牛の脂を食べると血糖値もコレステロール値も下がる」らしい。 ほんとかいな??? もしそれが本当ならばインシュリン注射もいらないし、 健康食品を生産する会社も黙って見ているわけがないよ。 いや待て、牛自体は血糖値やコレステロール値が低いか調べてみてほしい。 ひょっとすると… 巻末にはQ師の略年譜を載せている。 それを見ると師が60代で中国ビジネスを始めていることが分かる。 何というバイタリティーでしょう。 師よりも若い僕たちはちょっと恥ずかしいですよね。 腰の重い日本人にはまず海外旅行から始めてみよう。
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
まだまだ元気ですね,
By
レビュー対象商品: 邱永漢の「予見力」 (集英社新書 514A) (新書)
最近余り聞かないなと思っていた邱永漢さんですが、実は相変わらずのご活躍だったんですね。それも中国大陸を舞台にして。本書は著者の玉村さんが邱永漢の中国視察に同行した旅のルポと邱永漢とのインタヴューで構成されています。ここに描かれるの中国は、加速する「脱・中国経済」取り残された日本の行方 ──逃げ出す台湾、そして世界(晋遊舎ブラック新書015)の中国とは対極の姿です。同じ対象を見ながらもそこから引き出される結論はこここまで違ってくるのかというのは驚きです。玉村氏は、魅惑されながらも、ある程度の距離を保ちながらこの邱永漢という不思議なパーソナリティを描いていきます。コーヒー、お茶、牛肉、レストランという様々な中国での事業の話が出てきますが、事業よりも、邱永漢という人間のヴァイタリティーと原動力こそが実は魅力なのでしょう。玉村氏のインタヴューは彼の原風景の一部にはたどり着いています。そして邱永漢自身からその本質への洞察を引き出しています。が、その底なしのニヒリズムとリアリズムの奇妙な混合物をトータルに広い射程から描くことには成功していません。もっともそれはこんな新書という範疇に収まるような作業ではないことを言うまでもありませんが。予見するのはある程度誰にでもできます。その予見の成否のタイミングに自分の命と金をかけるのは誰でもできる芸当ではありません。この原動力の基になっている邱永漢という稀有な歴史的な存在はもしかするともう少し真面目な取り扱いをする時期に来ているのかもしれません。巻末に邱永漢さんの年表が出ていいますが、これは簡潔ながらなかなか参考になります。邱永漢さんの母親は日本人だったのですね。
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
邱永漢畏るべし・・・・・,
By 野火止林太郎 (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 邱永漢の「予見力」 (集英社新書 514A) (新書)
あらゆる思想は原理主義への傾向をもつ。それは、その思想を純化し貫徹させようとすると必ず陥る陥穽であるかに思える。人間歴史のあらゆる諸相で、それは確認できないか。
スターリニズム、ポル・ポト、文化大革命と紅衛兵・・・・。思想ほど人を殺戮するものはない。それだけは真理であろう。 何故なのか? その有力な原因として挙げられるのが、純化された思想は人間諸個人の多様なる欲望を肯定する度量を持たないからだ。それは必ずしも資本主義を全肯定することではないと評者は考えるが、それはさて措く。 邱永漢の偉さは、あるいはリアリズムは人間の欲望をまずすべて認めたとこらからモノを考え、刻苦勉励し、投資するからである。ある意味で彼は、日本のバフェットでもあろうか? いや、バフェットより偉いかな。 しかもその視野は異様に広く、深い。中国の食糧問題が、今後の経済問題の肝であるということ、人間はみな金を持つと肉を食いたくなるということ。欲望の在り様、その多様さを自ら足を運んで具に確認する一方で、普遍的な歴史観をも明快に示す。しかも、そうした認識をもとに実践する。邱永漢は巨人だと評してもよい。資本主義の権化? なるほどその通りだろう。 しかし、当面、今この世界を前にする限り、彼の発想こそが最も多くの人間を生かすだろうとも思えるのである。 人間の多様な欲望を可能な限り認め、その実現を社会が許容し、時に支援をもし、尚且つコミュニズムであること。それが本当のユートピアだと思う。もちろん私見である。 邱永漢はコミュニズムを一切認めないだろう。
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