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31 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ははーん。みんなそうだったんだ,
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レビュー対象商品: 遺言 (単行本)
さてこの本のレビューどう書きだしたものかちょっと悩む。ぎっしりと詰まった内容を整理しないで書き出したら収集がつかなくなる。実は著者自身がブログで「本を購入して金を払うことなんていうのは頭金を払うだけ、読むことに金より貴重な時間を割くに足ると保障の無い本は売れない」と物凄く面白いことを言っている。このモノサシにあてはめて『遺言』に、少なくともボクは金も時間を割いた甲斐が十分にあった。 俯瞰的に見れば、本書は一大学生であった岡田斗司夫がどうアニメと関わり始め、会社を立ち上げ、そこを去ることになったかというオタク・グラフィティだ。もちろんそれに多面性があって、ガイナックスという会社の立ち上げ、あるいはアニメやゲームというカルチャー、またプロデュースや企業経営の現場の実録であり、インサイド・ストーリーでもある。アニメ・ファンにとっては伝説の作品のメイキングでもあるだろう。 最初から最後まで視点がぶれないし、何より自身の半生を実直に語っていることに岡田斗司夫の誠意を感じた。ボクはアニメのことはよくわからない人なので、オタクの自己否定との葛藤を描いている部分はむしろ新鮮で、そんな面倒な事を抱え込んで生きているのかとちょっと驚いたりもした。 ボクが最も興味を惹かれたのは、ライブ感にあふれるビジネスの失敗談なのだが、あちこちに散りばめられた博学にもちゃんと酔っぱらうことができた。 そして読んでいる最中からレビューが書きたくて仕方がなかった。まさかこんなにこっってりした本のレビューは誰も書いていないだろうと思ってチェックしたら、多くの人がレビューを寄せていて「ははーん。みんなそうだったんだ」と一人合点している。 ボクは雑誌編集という仕事をドロップ・アウトした。今はチームを組むリスクが怖くてひとりで仕事をしているけれど、読み終わった今「もう一度チームで仕事をするのも良いかもしれない」と考え始めている。いくつになったって未来はあるんだよね。 岡田さん。twitterで記事の一部を転載したのは正解でしたよ。あれでボクは買いました。
37 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ガイナックスの青春史,
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レビュー対象商品: 遺言 (単行本)
新宿ロフトプラスワンでやっていたイベント『遺言』の書籍化。イベントに行った人のブログを読んだりしていたので、本を読む前からざっくりとその内容を知ってました。 書籍化に合わせて体裁を整えていて読みやすくしているようにも思える一方で、ファンがブログに載せていたライブ感の残っているメモの方が面白かったりして やっぱりイベントで本人から直接聞けるのが一番臨場感があって楽しいんだな〜ってのが読んでみた感想。 文字で読める事の価値は勿論あるのだけど、オタキングexのサイト上で岡田さんが直にしゃべってるのを聞いている方が面白いもの(笑) 実の所、元々岡田さんの事は快く思っていなくて、関心を持って著書やTVを拝見するようになったのはこの数年の事。 風評的なものもあればメディアでの発言に共感ができなかったりもあるのだけども、 自分も大人になったのか?子供の頃に観ていたアニメを作った人たちへの敬意なのか今ではすごく自然に見れるようになったのもあって手に取りました。 私とガイナックスの初遭遇は『トップをねらえ!』を「アニメだいすき!」の放送で観た小学生高学年の頃。 だから、自分のアニメが楽しかった思えた時代と被る所があって庵野・山賀・赤井の大阪芸大3人衆の話を聞けるだけでも嬉しい。 (島本和彦著のアオイホノオを読むと大阪芸大時代の話が読めるし、このまま連載が続くと岡田さんも出てくるのかも?) それに禿御大の話を聞けるだけで大爆笑w岡田さんが絡んだ事のある大物の話はどれも本当に面白い。 世に出たガイナックス作品に限らずガイナックス版ガンダム?何それそんなの知らないよ。みたいなお蔵入りの話もあり80,90年代のアニメ業界の裏側が見えて楽しい。 でも、やっぱり文面だと岡田さん独特のニュアンスが消えてしまって楽しさが100%で伝わって来ないのが残念。本当に残念。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
古きアニメへの郷愁。三十代向け,
By バタフライ21 "O女史NewGn" (兵庫県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 遺言 (単行本)
岡田の属していたガイナックスというアニメ会社はもともと『オネアミスの翼』ただ一作を製作するために作られた会社で、それ以後はその映画の赤字を補填する目的で『トップをねらえ』などを作っていたものだ。そんなガイナックスも今やアニメ製作会社の重鎮であるし、同じようにベンチャー的な性格で作られたGONZOにしても現在は消滅寸前で設立時のメンバーは版権管理で生計を得ているようなものだ。ゲームにしてもアニメにしても、もはや巨大な官僚社会で当初の若者を搾取しつつも、その表現欲を実現する数少ない業界とはまったく言えない。 著者の岡田にしても当初は80年代的な幼児性を演出しながら、業界の憎まれ役を任ずることからは離れている。 これはそんな時代の変化に「くたびれた」人間が過去を振り返ることのできる数少ない書物だ。 この本を読めば、若者特有の無謀さを受け入れた業界がかつて存在し、いまは夢物語となったことがよく実感できるだろう。 そして、懸命な人であれば、アニメという腐熟した夢から醒め、自分の立ち位置を探すことができることができるかもしれない。
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