サイエンス・カフェで科学について語り合うのはどんな感じなのか?その雰囲気が良く伝わってくる良書です。章立ては次の通りです。
序 ラジオ少年から脳の科学者へ(←堀田先生の自叙伝)、第1回「脳をつくる遺伝子と環境」、第2回「脳はどのように言葉を生み出すか」、第3回「手話の脳科学」、第4回「双生児の脳科学」、第5回「脳とコンピューター」、第6回「分かる」とは何か
このサイエンス・カフェに参加している市民の教養レベルは総じて高く、かなり突っ込んだ内容の会話を楽しめます。実際にそのカフェに居て、興味深く会話を聞いている感じに浸れますね。"科楽"な雰囲気が楽しめますょ。(酒井先生の著書「言語の脳科学」「科学者という仕事」を読んでいても、まだ読んでいなくても、本書は楽しめます。本書で興味を覚えたら、それらを読み進めると良いかも)
なお「脳とコンピューター」の回では、最近話題になった将棋ソフト「Bonanza」のことを念頭におくと、また違った読み方が出来ると思います。「Bonanza」の設計指針はこの章で語られた将棋ソフトとちょっと違うので。「量は質を変える」好例だと思います。(このカフェが開催されたのは2005年のことで、Bonanzaがまだ今ほどメジャーになっていないのです) Bonanzaが「limited sloppiness」(限定的いい加減さ)を実現するとしたらどうなるんだろう、とか考えると愉快でした。