このタイトルを見て、三つ組みアミノ酸のコドン暗号が頭に浮かんだ人は内容にひっくり返ることだろう。書いてあることは「遺伝子」でも「暗号」でもなく、単に姓名判断、手相、人相を組み合わせただけの占いブックである。これのどこが遺伝子なのかというと、運勢といったものも遺伝子で継承されていて、遺伝子は通常の形質だけでなく、感情や魂や経験も伝達するらしい(生物学を震撼させる大発見だが)。その根拠は「著者がそう思っているから」だそうな。著者はドーキンスの「利己的な遺伝子」を読んで触発されたらしい。
占いの中身を見てみても、家系は三代隆盛すれば三代衰退するとか、俗信に近いことをずらずら述べているもので、占術や運命学についての系統だった思考はどこにも見られない。表紙にアインシュタインの質量エネルギー変換公式に似せた式が載っているが、読んでみると内容にはおよそ全く関係がない。