内容(「MARC」データベースより)
国政選挙の候補者の選挙ポスターを収集・分析して、日本の政治文化を探ったゼミの研究報告。デザイン、写真、文字情報などの分析や、候補者属性、選挙区属性、政党との関係などを取り上げる。
著者 境家史郎
2000年総選挙ポスター685枚の政治学的分析 第4期蒲島ゼミでは,従来研究対象として無視されてきた選挙ポスターという媒体に光を当て,常識にとらわれず「ポスター分析」という前人未到の試みに挑戦しています.
我々は,2000年総選挙における候補者ポスター685枚から77もの変数を抽出してデータベース化し,このデータを利用してあらゆる角度から分析を進めました(この分析結果は,約50の「コラム」と3つの論文として結晶化し,本書の主要な内容を構成しています).「選挙ポスターは,各候補者に比較的平等に割当てられた資源であり,ここに意識的・無意識的な選挙戦略が実際に現れている」というのが,我々の当初からの想定であり,かつ本書の主張となっています.
以上のような形で,本書は選挙戦略研究のひとつとして位置づけることができますが,そもそもポスターは選挙が終わればすぐに散逸してしまう貴重な資料であることを考えれば,オールカラーで685枚ものポスターを収録した第三部「選挙ポスター集」には,それ自体大きな資料的価値があるといえます.ここに現代日本の政治文化の一面を見て取ることも可能でしょう.研究者のみならず,「実務家」,一般の有権者の方々も,ぜひ本書を手に取って,データだけからでは伝わらないナマの「政治家像」を堪能していただけたらと思います.