関西の企業年金コンサルタントと広島の社会保険労務士のコラボによる適年移行本。従来の中小企業向け適年移行本というと、ナントカの一つ覚えのように中小企業退職金共済(中退共)を唱えるのみだったが、本書では、50〜300名クラスの中堅・中小企業をターゲットに据えており、また、確定給付企業年金(DB)への移行に思いのほか肯定的なのがこれまでの類書にない特色。とりわけ、第3章の「DBの誤解」「確定拠出年金(DC)の誤解」は、研究者や年金数理人レベルでは常識だったものの、中小企業向けの書籍では初出であるように思う。著者であるコンサル氏の経験と社労士氏の物語調の文体
(他の著作でも顕著)が見事にマッチしており、2009年初頭のこの時期に及んでまだ適年移行対策に着手していない企業担当者のファーストチョイスには最適。