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54 人中、54人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人間性,
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レビュー対象商品: 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫) (文庫)
1991年に出たハードカバーの文庫化。1987-88年にケンブリッジ大学クイーンズ・カレッジで研究を行った著者の生活記。 旅行文学・エッセイとして第一級の出来。著者は数学者だが、文学寄りの人にも科学寄りの人にもお奨め。 ケンブリッジの数学研究者たち、イギリスの人種差別、次男へのいじめ、研究報告の準備など、生活のなかの様々な出来事が包み隠さず語られている。人種差別やいじめの問題に見られるように、苦しいことや辛いことにどのように対応したか、自分の駄目だったところを含めて書かれているから、読者は親しみが持て、感情移入できる。そして現実世界の出来事として実感できる。虚飾や隠蔽ほ排したところに豊かな体験があるのだということを教えられた。 イギリスの事物・人間を描いた文章としてもレベルが高い。一年間暮らしただけでこれだけ深い洞察を得られてしまうのでは、本職のイギリス文化研究者は立つ瀬がない。
30 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
イギリスとイギリス人を知ることで日本と日本人を知る。,
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レビュー対象商品: 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫) (文庫)
私も他のレビュアーの方と同じく、「若き数学者のアメリカ」が面白かったので、こちらも読み始めた口です。 ケンブリッジでの生活、キャンパスでの教授の人間描写、次男 のいじめから人種差別を考え、その対応etc.全編がエッセイなの でさくっと読めます。 第七章のレイシズムからが特に面白かったです。イギリスの階 級社会の問題点を読む新聞から考察しているところなどは、なる ほどと思いました。 第12章のイギリスとイギリス人も興味深いです。ユーモアを 大切にし努力をひけらかすことを嫌う国民性。私はイギリス人の 友人はいませんが、なんとなく頭の中にイメージがわきあがりま した。 こんなジョークが書いてありました。 無人島に男2人と女1人がたどり着いた。 もし男がイタリア人だった場合、殺し合いが始まる。 フランス人だった場合、一人は夫婦、一人は愛人として話がま とまる。 イギリス人だった場合、口をきかないので何もおこらない。 日本人だった場合、東京本社にFAXで指示を仰ぐ。 世界各国で文化や国民性が違いますが、だからこそ面白いとも 思います。旅行に行くのも新しい友人との出会いも、そのような 「違い」を認めるところにあると思います。自分との異質性を認 め、自己の見識を広める。読後にこんなことを感じました。
28 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
清々しいケンブリッジ滞在記,
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レビュー対象商品: 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫) (文庫)
藤原さんの著書はこれで3冊目ですが、本当に文章がうまいなあ、と常に感心してしまいます。『若き数学者のアメリカ』では独身だった著者は、今回ケンブリッジには、奥様とまだ幼い男の子3人と一緒に滞在します。 耳慣れないイギリス英語、少し変わったケンブリッジ大学の教授達、自らの研究、荒れたイギリスの学校でのいじめと、それをきっかけにつのる家族の焦燥感、イギリスの人種差別。 それらのことに対し、情熱を持って、真摯に、かつ堂々と生きていく著者の態度には清々しさを感じました。その結果、多くの友人ができ、表面的には現れにくいイギリスの奥深い美しい文化にも心を惹かれていきます。 私もイギリスで差別を感じ、へこんだことが少しありますが、その時にこの本を知っていたらもう少し勇気ある充実した生活がおくれたかもしれないと思いました。
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