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遠くの声に耳を澄ませて
 
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遠くの声に耳を澄ませて [単行本]

宮下 奈都
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

瑞々しい感性と肌理細やかな心理描写で注目される著者が紡ぎ出す、ポジティブな気持ちになれる物語。看護士、会社員、母親。その淡々とした日常に突然おとずれる、言葉を失うような、背筋が凍るような瞬間。どん底の気持ちを建て直し、彼らが自分ひとりで人生に決断を下すとき、何を護り、どんな一歩を踏み出すのか。人生の岐路に立つ人々を見守るように描く、12編の傑作短編集。 --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

くすんでいた毎日が、少し色づいて回りはじめる。錆びついた缶の中に、おじいちゃんの宝物を見つけた。幼馴染の結婚式の日、泥だらけの道を走った。大好きな、ただひとりの人と、別れた。ただ、それだけのことなのに。看護婦、OL、大学生、母親。普通の人たちがひっそりと語りだす、ささやかだけど特別な物語。

登録情報

  • 単行本: 222ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/03)
  • ISBN-10: 4103139617
  • ISBN-13: 978-4103139614
  • 発売日: 2009/03
  • 商品の寸法: 19.4 x 12.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 325,049位 (本のベストセラーを見る)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アイク トップ500レビュアー
形式:単行本
今、最も注目される作家の一人、宮下奈都さんの「短編集」。
それぞれ異なる人物を主人公とした12編の短編集と言うことで「スコーレNo.4」や近作「よろこびの歌」で読み手を唸らせた緻密な構成の妙はここにはありません。
それでも各編にはそれぞれの主人公たちの苦悩と葛藤、そしてささやかな喜びやほのかな希望が丁寧に描写されていてつい引き込まれます。

各編は大体15p前後なのですが、これは意外と難しいボリュームではないでしょうか。
主人公の思いを描くだけなら持て余す、かといって大きな展開を盛り込むにはスペースが足りない、そんな分量だという気がします。
12編それぞれにアイデアが盛り込まれていて派手さこそありませんがバラエティに富んだ印象。
正直言えば12編全てが粒揃いとは言い難いのですが、そこはさすがに「言葉の料理家」。
主人公の感情の機微を繊細な表現と言葉の選択で描き出しており、読み手はその絶妙な匙加減に舌鼓を打つ他ありません。
だから、やっぱり読んでいて「味わい深い」。

ごちそうさまでした。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
宮下奈都さんのまとまった作品を、どんなに読みたかっただろうか。

初出は雑誌「旅」での連載らしく、旅をキーワードとする連作短編が
12編収められている。
さまざまなシチュエーションで、それぞれの主人公たちが、迷ったり
立ち止まったり、日常のなかで滓のように重なってゆく
思いに向き合っている。
地に足の着いた文体ながら、どこか明るさを湛えているのは、
心というものの不可思議な働きを、作者が知っているからだ。
12人の主人公たちが、遠く近く重なり合い、その背中や影が、
作中を行き交う、その塩梅。
先の作品が生きて、あとの作品のなかに登場する驚き。
皆、同じ地平にいて、そこここで確かな歩みを残している。

振り返り、前を見、凛とした眼を明日に向ける一瞬があり、
作りごとでないその描写に、はっとする。
連綿と続く日々のなかに、私たちは「真実」が在ることを
十分に知っているからだ。    
かけがえのない人生を我知らず、人はみな生きている。
そのことが切ないほどに胸を絞るのである。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
収められている12の短編にこの本のタイトルのものが無い。それを不思議に思いながら読み始めて、4作品目「秋の転校生」からあることが頭をよぎり、残り登場人物に気を付けながら読んだので読書に費やした時間はかかったものの、本そのものをとても味わって読むことが出来た。
流れていく12の短編の中で、今を生きている主人公たちが想いをはせる人たちの顔や声に併せて、断片的に出てくる人たちの人生が織り重なり、儚げなんだけど慈しめる本に仕上がっている。
個人的には一度も主人公ではないマンション管理人濱岡さんが入院してしまったけど、昔恋をした女性との旅と、没頭して研究者であった過去など、人生が映る箇所に魅入られました。
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