異世界で,魔法で戦略的に橋を架けて歩く架橋技師 (Pontifex) 達の物語.この作は著者のデビュー作で,それにふさわしい破天荒な設定.主人公はその国では反逆者とされる昔の名人の唯一の弟子.ここまでは大歓迎なのだが,話の進展にかかわらず陰気でキレやすい,大人げない主人公の性格に成長がない.それに魔法の内容が ゆうきりん (1999) の 魔法な男の子の飼い方 での魔法に似ていすぎる.それから,これは著者の責任ではないが,カバーを含め,イラストが暗すぎる.まあ明るい話ではないのだが,ここまで絵を暗くしたら読み手が引く恐れがある.物語は充分には発展せず,虹の大地とはどこにあるのかは問題にもならない.これはタイトルが不適切なので,原題 (Pontifex) のほうがよかった.文句はつけたが,読みでのある力作であることには変わりはない.推薦.