日本社会の宿病とも言うべき、「道路利権国家」の歴史的な成り立ちと構造、害悪を詳細に論じ、そこからの脱出策にも言及している。
道路の話は聞き飽きた、と考える方も是非一読をお奨めする。これほどの大問題を、政治やマスコミが騒がないのが不思議だ。それだけ、道路利権(道路官僚−政治家−ゼネコン−自治体−・・・・)が日本社会の隅々まで根を張っているということだろう。
道路公団の民営化が失敗して、かえって道路利権を太らせたこと、2008年のガソリン税問題の裏側など、表面的な報道しかしないマスコミではほとんど見聞きすることのない実態が明らかになる。
先進国中でダントツの道路網を作っている間に、日本は先進国中の最低レベルの医療や教育へのサービスしかない国になっしまった。つまり道路問題の裏側は、実は医療や教育の問題でもある。
道路利権国家の脱出には何十年も掛かるだろうが、これを成し遂げなけば、日本は間違いなく三流国家に転落するだろう。
まずは政権交代がその一歩であるが、野党は果たしてこの利権を断ち切れるのだろうか。政治のウラを読むためにもこの本は役立つ。