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5つ星のうち 4.0
道教という側面から中国を考える,
レビュー対象商品: 道教の世界 (講談社選書メチエ) (単行本(ソフトカバー))
菊地によれば、道教とは、教祖がいて、教義があり、教団がある、といったいわゆる学問的な観点からの宗教ではなく、中国の民間信仰に根ざしたものあるという。菊地は、『老子』にある道の定義、水が流れる谷あるいは淵というイメージを紹介しながら、道教とは、この世のあらゆるものが流れ込み、それを受け入れる、というわかりやすい表現で、道教の本質を表そうとしている。 中国における山岳信仰、年中行事、文学との道教のつながり。日本への道教の影響、日本における道教研究の流れなど、道教にまつわる様々なテーマを、平易な文章で紹介し、道教という、この捕らえ所のないものを、しっかりと捉えないように、常に、指の間から、こぼれ落ちてしまうように、道教の周りをぐるぐる回るように、私たちをその世界に引き入れていく。 そこから浮かび上がってくるのは、道教というよりは、むしろ、中国という存在の、1つの側面だ。 中国というと、最近では、経済発展、共産党の独裁、など、お金や政治にまつわるイメージが強い。それはそれで中国のある一面だが、その反面、道教に代表されるような、別な側面も併せ持っているということを、あらてめて教えられた。
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