およそ6世代になるか。町で一番の美女から始まる不道徳の歴史だ。
ある者は娼婦になり、ある者は姉弟で愛し合い、ある者は夫の父親と愛し合い、ある者は人と愛し合うことができず、ある者は愛に出会う前に死ぬ。
世代を重ねるごとに、愛する者との距離が疎遠になっていく。
愛する営みすらできないほどに疎遠になると、その一族は滅びるほかない。
不思議なことに、彼らの一族は人目を引くほど美しいが、どうやら愛し愛されると醜くなる定めらしい。
独特の雰囲気を作り上げることに成功している本だ。
少女達のイラストも多く、装丁も華やかに過剰な演出をほどこしている。
耽美的になりそうでいて、むしろどこかユーモラスで、意地悪な遊び心に満ちているところも、御伽噺のようだった。