道州制。実はとても長い間議論されてきた制度や考え方。
しかし、名前こそ「道州制」とついていても、ひとつひとつの「道州制」の提言は、それぞれ中身はバラバラ。その提言が出てきた背景も皆違い、コンセプトや目指す未来の姿や目標や効果、メリット・デメリットも皆違う。なのに「道州制」とひとくくりにされて、しかも断片的に情報が出てきたり議論されたりするので、とてもわかりにくいものになっているのが昨今の状況。
この本は、そうした迷宮に入り込まないように、スッキリと整理してくれる。
様々な道州制に関して網羅していながら、内容はコンパクトでわかりやすくて読みやすいし、ひとつの提案として筆者なりの道州制の案も紹介しているが、押し付けがましくもなく、議論を喚起している。
何より、読んでいて元気が出てくる。
私もこれから(偏った、悪いイメージの政治・社会活動ではなく)できるところからでも、社会に参加してみたいと思わせてくれる。社会を構成する一員として、気負わずにしかし責任を果たす意味で。
すでに為政者に都合の良いかたちでの道州制の議論は進みはじめてしまっている。
今後、日本に、自分たちの地域に、大きく関わる道州制を整理して理解し、短絡的に「道州制はダメ」「道州制は良い」などと判断しないように必要な知識を得るために、
さらにその後ひとりの市民として、考えたり、議論に参加したり、投票時の参考にしたりする上でも、多くの人にぜひ気軽に読んで頂きたい一冊だと思う。