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道場破り―鎌倉河岸捕物控 (ハルキ文庫 時代小説文庫)
 
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道場破り―鎌倉河岸捕物控 (ハルキ文庫 時代小説文庫) [文庫]

佐伯 泰英
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

赤坂田町の神谷道場に一人の訪問者があった。朝稽古中の金座裏の若親分・政次が応対にでると、そこには乳飲み子を背にした女武芸者の姿が…。永塚小夜と名乗る武芸者は道場破りを申し入れてきたのだ。木刀での勝負を受けた政次は、小夜を打ち破るも、赤子を連れた彼女の行動に疑念を抱いていた。やがて、江戸に不可解な道場破りが続くようになるが―。政次、亮吉、船頭の彦四郎らが今日も鎌倉河岸を奔る、書き下ろし好評シリーズ第九弾。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

佐伯 泰英
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。71年より74年末までスペインに滞在、闘牛社会を取材。以後、スペインをテーマにしたノンフィクション『闘牛士エル・コルドベス 1969年の叛乱』『闘牛はなぜ殺されるか』、小説『ゲルニカに死す』を発表。1999年、初の時代小説『瑠璃の寺』(文庫化に際して『悲愁の剣』と改題)を発表後、『密命』シリーズをはじめ、次々と作品を執筆、時代小説の書き手として高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 293ページ
  • 出版社: 角川春樹事務所 (2005/12)
  • ISBN-10: 4758432082
  • ISBN-13: 978-4758432085
  • 発売日: 2005/12
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 398,949位 (本のベストセラーを見る)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 主人公たちの成長が楽しみな作品, 2005/12/26
レビュー対象商品: 道場破り―鎌倉河岸捕物控 (ハルキ文庫 時代小説文庫) (文庫)
鎌倉河岸シリーズは、描かれている人物の人情に魅かれれる作品です。

徐々に金座裏の親分に変化していく政次と、その政次を頼もしく見つめる

しほ、登場人物が織り成す人情模様。自作を期待させる作品です。
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0 時代小説の粗捜し、(9)続々、おかしな名前のお侍が登場, 2009/6/7
By 
濱哲 (東京都新宿区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 道場破り―鎌倉河岸捕物控 (ハルキ文庫 時代小説文庫) (文庫)
  本シリーズ『鎌倉河岸捕物控』、総じて登場人物、とくに武士名の命名法が変テコリン。
  むろん、現代の読者が対象なので、現代の感覚を「髷物」に持込んでもらって構わないと思うんだが、江戸時代と設定した小説の登場人物に、会話中「メートル法」なんか使われたんでは鼻白んでしまうのと一緒。やはり「髷物」なら尺貫法を使って欲しいと、そういう意味の時代情緒というか、雰囲気的リアリティーね。
  本書第1話、旗本の子息「仁賀保家御嫡男太郎佑氏智(ルビ=じんがほけごちゃくなんたろうゆううじとも)様」ってのが、まだ、元服前で「公方様御目見得」も済んでない子供らしいのに、「氏智」なる「諱(いみな=実名)」を持っているのって、まるで変。「たろうゆう」って「化名(けみょう=通名)」の読みも変テコで、作家さんのつもりでは、たぶん「幼名」ではないかと思う。
  でも、普通は、15〜16歳で元服するとき、前髪を落とし、幼名に代えて烏帽子親(後見人)に実名を付けてもらい、初めて大人扱いになる(身分的シンボルとして「通名」を持つ)。
  むかし、お侍は、たとえば、「安さん」こと「堀部安兵衛武庸」や、「鬼平」こと「長谷川平蔵宣以」、「金さん」こと「遠山金四郎景元」みたいに、通名と実名、名前を2つ重ねて持った。だが、「武庸(たけつね)」「宣以(のぶため)」「景元(かげもと)」のような実名(=諱)って、つまりは「忌み名」で、家族のうちで親が子供の名を呼ぶとき、おおやけに任官して官姓名を名乗るときくらいしか使わないもの。ふだんは専ら通名の「安兵衛」や「平蔵(本所の銕こと"銕三郎"は幼名)」、「金四郎(従五位下・作事奉行に任官したとき通名を"左衛門尉"に改めた)」で呼ばれたのは、時代小説ファンなら先刻ご承知のとおり。
  明治時代、戸籍上どっちか一つにするよう決められ、現代の日本人は名前一つということになった。
  戦後の総理大臣でも、喜重郎、一郎、信介、勇人、栄作、武夫、赳夫、宗佑、喜一、富市、龍太郎、恵三、喜朗、純一郎、晋三、康夫、太郎なんてのは通名の系統。茂、哲、均、正芳、善幸、康弘、登、俊樹、護熙、孜なんかは実名だね。角栄って、どっちなんだろう。湛山はお寺さんの出。
  その辺のところが、どうも本書の作家先生、あまり解ってないのと違うかな。
  作中に登場するお侍の姓名が、通名と実名、入り乱れてグチャグチャ。
  「太郎佑」の父親なる旗本「仁賀保伊賀守主税様は当年とって三十一歳」ともなると、通名+通名で実名がない。
  通名とは身分の標章であり、「輔、丞、郎、衛門、兵衛、大夫」、みな律令制の官位官職に由来する。
  「伊賀守」は、もちろん「伊賀の国」の受領のことだけど、この「主税」っての、朝廷の「主税寮(ちからりょう=米穀の出納を掌った)」に勤務するお役人の官職名で、長官の頭(かみ)か、次官の助(すけ)か、判官の允(じょう)の、どれかが省略されているケース。『忠臣蔵』の「大石内蔵助良雄」の長男「幼名・松之丞」は、討入直前に元服して「大石主税良金(おおいしちからよしあき)」を名乗ったね。
  こういう武家の習いが解らないのなら、登場するお侍の姓名なんか、全部、通名で押し通してしまえば、突っつかれることもないのにね。
  作中人物の命名に凝ったつもりが自分勝手に大恥を掻いているだけ。
  ついでに言うと、「仁賀保家」は出羽・由利十二頭の一家で「にかほ」と読む。
  寄合旗本に「仁賀保家」が実在したか否か、そこは小説だから作家さんに委ねるとして、「じんがほ」なんてルビを振ったら、秋田県の人たちに総スカン喰うこと請け合い。
  どちらの作家さんが書いた時代小説でも、鵜の眼、鷹の眼でアラ捜しを始めると、一つや二つは勘違いや錯覚があるものだが、本シリーズのように読んでいる傍からポロポロと、次から次へ考証ミスを連発するのって、やはりちょっと寂しいような気がするね。
  第2話、「この界隈、通りの右側は御家人屋敷や大縄地が続き、紀伊中将家の抱屋敷(かかえやしき)の塀が延々と……」っての、旗本屋敷と違って、御家人たちは組毎ひとまとめに屋敷地が与えられた(『江戸切絵図』ご参照)。あとは自分たちで適当に土地を区分けして各自負担で住居を建てた。それが「組屋敷」、「大縄地」。「大縄地」イコール「御家人屋敷」なんで、これでは「いにしえの昔の武士の侍が戦いの場の戦場で……」や「法律に精通している弁護士」というたぐい。まるっきり無駄な重複。
  また、前も指摘したが、この「紀伊中将」って何さま? 
  御三家の紀州徳川家じゃないの?
  だったら、紀伊家のご当主は最低でも「従三位・参議」でしょうに。この寛政の時代なら、「従三位・権中納言・徳川治宝候」。
  どこの釣堀で「中将」なんて引っ掛けてきたんだろうか、まるで解らねぇーや。
  なお、紀州家の赤坂藩邸は「抱屋敷」でなく、ご公儀より屋敷地を拝領した「上屋敷(公有地だから非課税扱い)」。お大名が自費で民間から買取った土地に建てたプライベートハウスが「抱屋敷」。地籍上、抱屋敷は「百姓地」なんで、大名屋敷でも所有者に「お年貢(現在なら固定資産税)」の負担があった。
  結構ストリー的には面白いんだけど、毎度ながら、こういう粗っぽい考証ミスの連発にはガッカリさせられてしまうなぁ。まったくもって残念だ。

『鎌倉河岸捕物控(10)埋みの棘』に続く。
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