「運命をひらく」
もっと具体的にいうならば、「幸せに生きる」ために必要なこと。
本書は遺伝子研究の第一人者(村上)と、ホテルの再建を手掛けるエステティシャン(今野)という、特に接点を感じない2人の対談本です。
この異色の組み合わせを実現させたのが、冒頭の「運命をひらく」というテーマです。
遺伝子レベルで見た人間の精巧なつくり。
そんな遺伝子に対して心の作用が強い影響を及ぼすことが判ってきたといいます。
村上さんの言葉を借りると、
「笑う」という行為が心も身体も良い状態に持っていってくれることが照明されたということです。
一方、今野さんの主宰する《洗顔洗心塾》では「とにかく笑顔でいること」をモットーにしています。
「笑顔」「肯定的なハイ」「相手の話にうなずく」
この3つを習慣にすることによって運命は大きく開いていく。
これが、今野さんの確信をもった主張です。
かくして「笑顔」による運命論を共通項目として支持する2人の対談本が出来上がりました。
「ポジティブな生き方が運命をひらく」
専門の異なる2人が達した結論は、同じ方向性を指しています。
アプローチは違ってもゴールは同じ。
その道程を、洗顔という日常の行為の心掛けというレベルまで落とし込んだ、今野さんの手法を村上さんは評価しています。
「私も今野さんから手を洗っていただいたが、手洗いという当たり前の行為がこれほどまでに深く、気持ちのいいものだということに初めて気づかされた」
《洗顔洗心塾》
顔を洗い、心も洗う。このスキル。
日常的なだけあって、続けることによる効果は大きいと思われます。
新しい習慣を身につけるのではなく、今ある習慣をシフトする。
これは抵抗の少ない巧い手法だと思います。
ホテルの再建劇も含めて、読みやすい構成になっています。
小さな習慣が、大きな成果を生みだすというシナリオに、素直に魅力を感じました。