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41 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
5巻を書かんかい!,
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レビュー対象商品: 運命の人(一) (単行本)
もっとも山崎豊子らしい作品かもしれない。題材としているのは西山事件。ジャーナリズムのあり方が司法の場に及んだ特異な事件であり、故に、ジャーナリズムのあり方が多方面から考察された事件。それに情事、人間ドラマが絡むのだから、山崎にとってこれほどの題材はないはずだ。なんてったって、西山は山崎と同業の新聞記者。それも、同じ毎日新聞。華麗なる一族ほど現実からかけ離れているわけでもなく、沈まぬ太陽ほどには主人公に肩入れされているわけではないので、ノンフィクションとして歴史を回顧しながら、ジャーナリズムについて再考するには良書であると評価できる。 しかし、難点は西山の沖縄時代で終わっていること。西山は2005年に国家賠償請求訴訟を提起し、控訴、上告した。それも棄却されると2008年には外務省と財務省に対して外交文書の情報公開を求めている。 つまり、西山事件は少なくとも西山の中では終わっていないのだ。にもかかわらず、この辺りについては語られることなく、西山の沖縄での生活で話は終わっている。戦後の沖縄で何が起こったかを国民が知ることは重要だが、それを書いた本は他にたくさんある。山崎豊子には現在に至るまでの西山事件の本質と西山の執念とその真意、また、これらを取り巻く人間ドラマを追求して欲しかった。
18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
ファンだが残念,
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レビュー対象商品: 運命の人(一) (単行本)
最初に言うが山崎豊子ファンです。 ですが一番残念な作品です。 やはり彼女は元記者だけあって、マスコミに対する考えに偏りがあると思う。尤も私自身もインターネット世代であるがゆえのマスコミに対する考えの偏りはあると思う。 マスコミにはほぼ悪いイメージしかない。だがそれらを割り引いても良い作品ではない。主人公の弓成は記者である前に父であり、夫である。記者として夢破れ、落ち込むのは構わない。 だがそこからが問題だ。 世捨て人のようになり、家族を捨て、後は野となれ山となれ・・・ではまるで主人公に魅力はない。 自分だけが可哀相で被害者なのだ。 自分の事>家族・・・これが彼の中では成り立っている。 それも一個人の考えとしては良い。だがそれなら家族など持ってはいけない。 最初から仕事のみに生き、仕事のみに死ねばよく、独身を通せばよいことである。そんな人間が社会正義だ知る権利だと言っても空々しいだけである。 とにかく『ダメな人』がたくさん出てくる。不倫相手の弓成に軽々しく極秘資料を渡した事務員の女も仕事への責任感が欠落しており、同情の余地はない。 弓成は『キミに迷惑は絶対かけない!』と約束したにも関わらず、その原本を社会党議員に直接渡しており、これも責任感ゼロ。 野党議員がどれだけいい加減かは私でも知っている。それを政治部記者のベテランが『知らなかった』などとは信じられない。 そもそも政治には『清濁併せ呑む』老獪さが必要であり、『無能な善人』では交渉など不可能である。 一つ踏み込んで欲しかったのが、『知る権利が国益に反する時』である。 これが全く語られていない。 その時記者はどうするのか? 私はこの時は沖縄返還こそが最優先だったと思う。そのためなら僅かな肩代わりなどどうでも良い。 北朝鮮が拉致被害者を返した時、何の裏取引もなかったと思っている人は誰もいないだろう。 同じである。 このような点が作中では全く語られておらず、とにかくマスコミの報道の自由は金科玉条のものとして扱われているのが愉快ではない。 山崎豊子も元はマスコミなので、報道の自由に対しては信仰にも近い思いがあるのかもしれない。 実に残念な作品。
36 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ネタばれあり,
By なみ (東京都大田区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 運命の人(一) (単行本)
山崎豊子の待望の新作ということで書店で見かけた途端、1、2巻あわせて買いました。1巻では主人公で政治部の新聞記者・弓成亮太が沖縄返還に伴うスクープを血眼になって求める様が 最初に描かれる。また返還の影に行われた密約が行われるシーンもある。 外務省事務官である三木昭子との関係は1巻では特にセンセーショナルには描かれず、問題の密約の 証拠を入手するシーンも省かれていて、何時の間にか弓成が入手している。もちろん実際に入手した シーンは後で挿入されるのだが。 当時の政治家がほとんど実名に近い仮名で描かれ、誰が誰なのかを調べていくのも面白い。 あっという間に読み終わった。
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