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遊びをせんとや生れけむ
 
 

遊びをせんとや生れけむ [単行本]

久世 光彦
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「ムー」「ムー一族」…昭和のテレビドラマ黄金期を創った著者、最後のエッセイ集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

久世 光彦
1935年東京生まれ。東京大学文学部美学科卒業。東京放送を経て、79年にカノックスを設立、ドラマの演出を手がける。92年「女正月」他の演出により第42回芸術選奨文部大臣賞受賞。93年『蝶とヒットラー』で第3回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、94年『一九三四年冬―乱歩』で第7回山本周五郎賞、97年『聖なる春』で第47回芸術選奨文部大臣賞を受賞。2001年『蕭々館日録』で第29回泉鏡花文学賞受賞。06年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 244ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2009/08)
  • ISBN-10: 4163718400
  • ISBN-13: 978-4163718408
  • 発売日: 2009/08
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By キングスロード VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 2006年3月心不全のために70歳で急逝された久世光彦(てるひこ)氏のエッセイ集である。
 本の大半は「遊びをせんとや生まれけむ」というタイトルで雑誌「オール読物」に連載されていたエッセイを纏めたもの。
 私は久世氏の訃報の数日前、この楽しみにしていた「遊びをせんとや生まれけむ」を読んだばかりで大変びっくりした覚えがある。
 しかも、最後のエッセイの締めの言葉が≪花ニ嵐ノタトエモアルサ。サヨナラダケガ人生ダ。友ニサヨナラ告ゲタアト、口ズサミタイ歌ガアル≫死を予感していたのであろうか。ジンと心に響く。
 このエッセイ集、前半は笑いあり涙ありで楽しませてもらった。ご存じ久世氏は「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」などのテレビドラマを手掛けた有名な演出家であり、プロデューサーでもある。それらの裏話は興味深く大変面白かった。「テレビはあのころ、<巨きな玩具>だった」と語る久世氏にどこかもの悲しい孤独な人間像が浮かぶ。
 文章は作詞や小説を執筆するだけに、流麗で無駄がなくとても読みやすい。
 ただ、この本の後半1/4の「極上の暇つぶし」は内容がやや難解でマニアックなところもあり、前半と趣が違うので「遊びをせんとや生まれけむ」だけのエッセイ集でも良かったのではないかと思う。☆5つあげたいところだがあえて☆4つとした。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sasabon #1殿堂 トップ10レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
鬼籍に入られた久世光彦さんが亡くなる寸前まで「オール読物」で連載されていた「遊びをせんとや生れけむ」と「新・調査情報(株)TBSテレビ」に掲載された「極上の暇つぶし」を死後に1冊にまとめられたのが本作品です。

芸術選奨文部大臣賞受賞の名演出家としての誉れが高かっただけでなく、山本周五郎賞、泉鏡花文学賞受賞のエッセイストですから文章の巧さは当然なのですが、読み進めるたびにその筆力の確かさと読み手を魅了する文の輝きに引き込まれていきます。

テレビ・ドラマ制作の裏話や逸話が興味を惹きますが、そこに登場する人物への視線の温かさがストレートに伝わってきます。多くの人との関わり中で生きてこられたからこそ、これだけのエピソードを体現してこられたわけです。それだけでも素敵なエッセイになるのに、文章の巧さが際立つからその描かれる世界の奥深いところに何があるのだろうと休みなく読み続けてしまいます。

ドラマ「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」「ムー一族」での裏話は一連のドラマをリアルタイムに見てきた世代にはお宝のエピソードが綴られています。浅田美代子の「赤い風船」、さくらと一郎の「昭和枯れすすき」、日吉ミミの「世迷い言」などの劇中歌のヒットの陰にこんなことがあったのか、と知ることができました。

希代の名文家であり、まれに見る感傷家であった久世氏の文をもっと読みたいと思っていますが、それが叶えられないのが残念です。文章を書くこと、そしてその技術を学ぶ上で避けて通れない作家の1人だと評価しています。エッセイストとしても卓越した作品を作り続けてきた久世氏のラスト・メッセージとも言うべき作品でした。
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