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遅読のすすめ
 
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遅読のすすめ [単行本]

山村 修
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ゆっくりでなければ得られない「効能」が、読書にはある。本を読むことの本来の「快」を取りもどす、反速読法・反多読術。

内容(「MARC」データベースより)

読書といえば速読法や多読術が持てはやされてしまう昨今。だが、読書は速度か分量か。ゆっくりでなければ得られない「効能」が、読書にはある。本を読むこと本来の「快」を取り戻す、反「速読法」・反「多読術」のススメ。

登録情報

  • 単行本: 173ページ
  • 出版社: 新潮社 (2002/10)
  • ISBN-10: 4104562017
  • ISBN-13: 978-4104562015
  • 発売日: 2002/10
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 癒しの書, 2010/5/18
By 
Sebastian Flyte (Brideshead) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)    (VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 遅読のすすめ (単行本)
本を読むのがめっぽう遅い。なのに、読みたい本が山のようにある。日々仕事をしながら、せいぜい一日のうちに読書に充てられる時間は1時間もあるかどうか。ならば、読むべき本を厳選せねばならない。さもなければ、本来読むべき本すら見失いかねない。しかし、そんな焦りは、本書の第1章で紹介されているヘンリー・ミラーの言葉を読んで消え去った。

《ミラーは(中略)読者に一つのテストを提案している。それは、読みたい本、あるいは読むべきだと思う本にぶつかったら、四日か五日、そのままにしておくことだ。そのあいだ、できるだけ熱をもって、その書名と著者の名とを、頭のなかでこねくりまわせとミラーはいう。そして、もしわれわれだったら、どんなことを書くだろうかと考える。また、その本をわれわれの知識の庫や悦楽の資産に加えるのが、絶対に必要なのかを自分に問うてみる。そしてまた、その知識や悦楽の獲得をあきらめるということは何を意味するか、想像してみる。そのうえさらに、いかにそれが魅力に富む本であっても、その本のうちのごくわずかな部分しか、われわれにとって新しいところはないことを、よく考えてみる。ゆっくり読むどころではない。本を読むときは、そのまえにこれだけのことを考えて疲労困憊してみる必要さえあるのだとミラーはいっている。(25〜6頁)》

人が一生のうちに読める本の数にはかぎりがある。以前の私はそのことばかりにとらわれていて、あれもこれも読まなければならないと焦っていた。今の時代、とかく「速さ」がもてはやされ、「速読」や「速解」の魅力がまことしやかに叫ばれており、どうやら私もそのような風潮に翻弄されていたようだ。本書のおかげで、目を開かせてもらった。

ところで本書は現在絶版のようだが、版元の新潮社は本書をすぐにでも文庫化すべきだと思う。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 幸福の予感, 2009/11/3
レビュー対象商品: 遅読のすすめ (単行本)
「幸福とは、幸福の予感である」とは本書50頁の一文である。「狐」こと山村修の著書を手にとるたびにそのことを実感してきた。そして、表紙を開くときと閉じるときの感覚が再びそのことを思い返させる。山村修もまたそうであったに違いない。この言葉、果たして誰が言ったのか。「そう書いていた作家がいた」とは狐の言であるが、才知をつつみ晦ます彼のレトリックと思いたい。読んで清清しくなる本である。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 最近あたまがザワザワしている人に、「思考のブレーキング」を。, 2010/2/24
レビュー対象商品: 遅読のすすめ (単行本)
平野啓一郎さんの「本の読み方」の冒頭で紹介されています。その点この本は「遅読」をテーマにした山村氏による実践編と言えます。「遅読」とは「速読」の反対なわけですが、「速読」の提唱者である立花さんや福田さんに対する批判も展開されています。鋭い指摘にはこういうものも。

・・・余り新聞雑誌又は其他の書物を濫読する人を見よ。其人の眼の玉は乱れている。

たしかに。と思いませんか。
というかほんとうに、読書に対する「達人の風格」のようものを著者の文から感じました。立花さんや福田さんは著者の足元にも及ばない、といった感じがして・・・。しかもたぶん、二人もそれを認めるような気がするんです。それがまたおもしろいところですが。

この本からは、読書には適切なスピードがあり、そのスピードは自分でコントロールできる、ということが学べると思います。読んでみればわかりますが、そのスピードのコントロールは読書の場面に限らず有効だ、ということも重要でしょう。思考にアクセルとブレーキがあるとすれば、速読=アクセル、遅読=ブレーキでしょうか。

「思考のブレーキ」のような概念は、たぶんその重要性がわかる人にはわかるし、分からない人には本当に理解できないんだと思います。遅読ってこと自体が大人っぽいことですし。・・・とりあえず完全には遅読に与することができない人も、少なくとも、読書(や思考)には「適切な」スピードがありそうだ、ということは感じることができることと思います。それを認める勇気を。
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