この前レビューで進化経済学ハンドブックを低評価したが、この本は進化経済学の考えで埋まっている。まだチラ見段階だがバランス上点数はこうしておこう。
ただし資本主義のところが労働力商品でかたられているのには違和感を持った。まず一つ資本は、マルクスのいう資本を私のブログ資本経済学では貨幣資本とよんでいるが、
資本は貨幣資本の増大・集積のみを考えるだけでなく手段資本(近経の言う資本財と土地)の増大・集積とともに考えるべきである事。労働力商品のみが剰余を発生するのではなく市場でも剰余は発生するのであるから(でなければコトラーのマーケティングが搾取である事を証明せよ)制度の一部として労働力商品を語るべきである事。また労働力商品以前に手段資本として考えれば人材としては人的資本はいるのであるから労働力商品の発生は人的資本の親ではなく子であること。詰まりマル経でいう資本主義社会以前から手段資本の集まりとして資本主義社会を捕らえ分析する視野を持つべきである事。また労苦を忘れるべきではない事があげられよう。詰まりマル経の単純化された全搾取=全利潤によらずして労働力商品を語る事、そして労苦・搾取の問題をいかにバランスよく語る事が経済学に求められているのであって、そこが気になった。決して労働力商品主軸では感覚としてのみの、詰まり私たちの労苦としての資本主義は語れても、資本主義全体の運動を語る事は出来まい。
勿論この本は進化経済学として一部がマル経からも(私からみれば半端に)学説が取り入れられているのであって、それは一部であり他の様々なアイディアが織り込まれている。
ただ私は資本のアマチュア専門家であるのでこういう突っ込みになった。