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進化から見た病気―「ダーウィン医学」のすすめ (ブルーバックス)
 
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進化から見た病気―「ダーウィン医学」のすすめ (ブルーバックス) [新書]

栃内 新
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

ヒトが病気になるのは、進化の結果だった! ダーウィンの進化論から病気の原因や治療法をさぐる「ダーウィン医学」では、病気を進化による必然だと考える。生物学から病気を捉え直し、その意味を解き明かす

内容(「BOOK」データベースより)

感染症、遺伝的疾患、生活習慣病…。「病気」はヒトにとって不都合であるように思えるが、その症状の多くは身体を守るための防御反応であるということ、また、病気の原因遺伝子にはヒトが生き延びるために有益なものがあったということがわかってきた。進化論をもとにした「ダーウィン医学」によって明らかになりつつある、病気があることの意味を豊富な例とともに平易に解説。

登録情報

  • 新書: 208ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/1/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062576260
  • ISBN-13: 978-4062576260
  • 発売日: 2009/1/21
  • 商品の寸法: 17.2 x 11.4 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
 ヒトの身体は進化の過程において「生き抜く」ために最適化されている。生活習慣病やうつ病もある意味正常な身体の環境への反応と考えられる。肥満で引きこもることに勇気と希望を与えてくれた(!?)。
 我々の身体は飢餓の状態を生き抜けるように進化しているので、いきなり飽食状態下に置かれた現代のすべてのヒトは生活習慣病予備軍となってしまう。また、うつ状態になるという性質も生き抜くために必要だった。ストレスの多い環境(天変地異)に遭遇した場合にうつ状態になって消費エネルギーを最低限に抑えて「引きこもる」ことが生き延びていく上で有効だった。
 ちなみに最終章最後の筆者のメッセージは、サイエンス啓蒙書ながら感動させる。「老いて死ぬ」ということに希望を与えてくれた。本書随所に挿入された挿絵も、すごくいい。
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23 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
糖尿病は甘いものがほとんど摂れなかった古代の名残であると言うような説明に代表されるように、進化医学とは「どのようにして病気になるのか」ではなく「何故病気というものが存在するのか」を問う分野/アプローチである。著者は進化医学の基本を概説し、同時に医学や医学倫理の議論にも進化の視点がもっと必要だと主張している。

第1章では進化の基本的な説明、2,3章では進化医学を概説。4,5章では感染症と生活習慣病を進化の視点から説明。それから遺伝の簡単な仕組みと遺伝病、先端医療、老化などを同様に進化の視点から説明する。病原体と免疫系の進化的軍拡や、進化的トレードオフ(例えば二足歩行と難産化)、遺伝子の他面発現効果など、現代的な進化理論のエッセンスはそれぞれの章で逐次説明されている。全体としてはネシーとウィリアムズの『病気はなぜ、あるのか』の一般向け廉価版としてうまくまとまっているようだ。

ちょっと気になった点を挙げると、
・「適応」のような誤解されがちな専門用語が説明無しで出てくることがある。
・全体的に現代医療に批判的な記述が多い。これは医学が進化の視点を欠いてきたために仕方がないとは思うが、医学者ではない著者の主張が代替医療などと一緒くたに退けられないだろうか。
・著者は遺伝的疾病の出生前診断にはあまり好意的ではないようだが、同じような論理で進化生物学者ビル・ハミルトンは出生前診断と中絶を支持した。進化の視点から我々がどのように振る舞うべきかを決めるのは難しい。進化とは究極的には遺伝子の利益の増大を基礎に起きるものであり、個人の幸福や集団の利益を考えないからだが、議論の前提として必要なこの視点は本書ではあまり強調されていない。

長谷川真理子『ヒトはなぜ病気になるのか』は本書とほとんど同じ内容で、文体は硬いが説明が丁寧なので個人的にはそちらの方がオススメだが、本書はかみ砕かれた説明でより気楽に読める。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
人体は極めて精巧にできているが、いちから合理的に設計して構成されたものではなく、長い進化の歴史において、それぞれの時代と環境に生き残るために間に合わせの改善を重ねてきた結果の蓄積である。したがって過去において都合のよかった遺伝子が、現在病気の原因となる不都合な厄介者になってしまうことはしばしば起こる。
本書は、病気の根源を生物の進化史の中に求め、どのような治療の仕方が自然の理に適うものであるかを解明していこうとする、「ダーウィン医学」と呼ばれることになった新しい考え方を紹介するものである。類書はいくつかあるようだが、本書はコンパクトにまとめられており、手軽に読める本としてお勧めできる。
「ダーウィン医学」の立場から是非考察して欲しいのは、東洋医学の信憑性である。東洋医学に現れる「経絡」だとか「つぼ」だとかいうものは、進化論の立場からどのように説明されるのだろうか。
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