韓国の家庭料理や薬膳ごはん、おばんざいなどの著書があり、中目黒の「青家」などの代表を務めている青山有紀さんが記した『週末京都』は、彼女の友人や同級生、昔から通ったお店などを紹介してあり、筆者でないと語れない切り口が新鮮に響きました。
最初に紹介してある先斗町の割烹「余志屋」の御主人は、筆者の姉の同級生の叔父とのこと。「家族とゆっくり食事したいときに行く とっておきのお店」だそうで、京都の普段着のごはんが並んでいました。
続く瓢亭本店の高橋義弘さん(若主人)は筆者の高校のテニス部の先輩だそうで、2人のツーショットも自然体で写っていました。瓢亭は京都を代表する懐石料理の名店ですが、このような取り上げ方は新鮮です。
「スマート珈琲店」の家業を継いだ元木章さんと筆者は中学校の同級生でしたし、他のお店も結構そういう知りあいや兄弟の同級生関係というお店があり、まさしく筆者のお気に入りのお店なのは頷けました。
料理に関しては「じき宮ざわ」「李青」「楽膳柿沼」などの質の高さを誇る名店がならび、喫茶では「かもがわカフェ」「ソワレ」「イノダコーヒ本店」「柳月堂」などの老舗のほか、筆者の思い出のお店が掲載してあります。
錦市場にある包丁店「有次」、寺町二条の金属工芸品「清課堂」など、京都の歴史と伝統を受け継いでいるお店のほか、洒落た雑貨や品の良い骨董店など、良いお店がセレクトしてありました。類書とは違う選択が京都の奥深さを伝えています。
なお、体裁は4ページを使用して紹介したお店から1ページの分量のものまで、情報量には差がありました。筆者が佇むポートレイト風の写真も含めていずれも上品な写真をふんだんに使用し、雰囲気を伝えています。住所、電話、営業時間、定休日などの基本的な情報があり、巻末にショップインデックスとマップが掲載してありました。