・今回の特集は「日本を見捨てる富裕層」。まず、円高による企業の競争力低下、財政破綻リスク、政治リスクなどの富裕層が日本にいるマイナス要因を取り上げている。また、日本と世界の富裕層の資産運用の内訳、節税方法、海外移住の完全マニュアル(6ページ)、日本脱出の推薦15カ国(8ページ)など、参考になる情報がある。
・なお、「外国に口座を持つ場合は送金が自由に出来ないことを十分に考慮すべきだ」、「現地の言葉が話せなければクレームの一つも言えまい」と安易な資産の海外逃避に注意喚起している。加えて海外移住についても、不動産詐欺、日本人ホームレスの例なども取り上げており、結構まともな内容である。
・ 一方、残念な出来なのは、「「日本国債が暴落する」は狼少年」(シティグループ証券 藤田勉氏)との寄稿。同氏は、日本国債の主たる買い手は家計ではなく、銀行だと主張している。表面上は確かにそうだが、ファンドマネジャーや銀行員には、家計が預けた預金を元手に銀行が国債を買っていることは周知の事実であり、噴飯ものである。更に、「狼は今後も永遠にやって来ないのかといえば、そうではない」と書き加えて腰砕けになっている。ところで、「GPD」は勘弁してくれないか?同氏だけでなく、編集者のチェック能力が疑われる。