知らない人のために説明しますと、速水螺旋人先生はTRPG(テーブルトークRPG)やミリタリーの雑誌などを中心に活躍されているイラストレーター&漫画家でして、誌面を埋め尽くすような細々とした絵や手書きの文章、あとソ連、ロシアへの傾倒ぶりで知られています。
この手の作品集と言うと、1ページをまるまる一つの作品に使っているというイメージがありますが(少なくとも私はそうです)、こちらではアームズマガジンで連載していたイラストコラム&コミック「馬車馬戦記」を始めとして、あちこちの雑誌で掲載されたTRPGやボードゲームといった非電源系ゲームのリプレイコミックなどが掲載してあります。
特に「馬車馬戦記」は装甲象部隊や、海底をキャタピラで移動する海底戦艦など空想・奇想兵器の数々が速水先生独特の細々とした絵と説明文でページ狭しと描かれてまして、「宮崎駿の雑想ノート」に似ているでしょうか? もっとも、その本は何年も昔に一度見たことがあるだけですし、今まで見た中で似ているのを強いて挙げれば、と追記しておきますが。
そんな感じの本ですから、細々、雑然とした絵や、ソ連的、官僚的なストーリー展開、兵器の類が嫌いな方には抵抗があるかも知れません。逆にそういうのを楽しめる方なら、300ページという厚みに加えて凝縮された内容に、値段以上のお得感を味わえることでしょう。