私は、2年前から、著者のお母様と同じALSの父を在宅介護しています。
父の症状が進行し、意思疎通の手段だった眼球までが徐々に動かなくなっていくなかで、
私は、父がもしかしたら、早く逝きたいと思っているんじゃないかと思い悩む毎日でした。
でも、この本を読んでいくなかで、そんな思いはどんどん払拭されていきました。
意思表示ができなくても、父の身体は、顔色や汗や脈拍などでしっかりと伝えてくれる。
そんな声にならない父の本音を毎日聞いている私たちは、父の手足となって、
できるだけのことをしていくだけでいい。
特に「あとがき」のなかの最後の一文に、私は本当に救われました。
現在、「尊厳死」を認めるべきとの声が大きくなっている気がします。
でもまずは、こんな形の「生」もあるということを、きちんと知ってほしい。
そういう意味で、患者や家族、医療関係者だけでなく、広く一般の方々にも
読んでほしい本です。
こういう問題が、いつ、自分や家族のこととしてつきつけられるかわからないのですから・・・。