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通訳 (海外文学セレクション)
 
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通訳 (海外文学セレクション) [単行本]

ディエゴ マラーニ , Diego Marani , 橋本 勝雄
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ジュネーヴの国際機関で通訳サービスの責任者を務めるフェリックス・ベラミーは部下から報告を受けた。16カ国語を操るひとりの通訳が、同時通訳中に異常をきたすという。問題の通訳は、「全生物が話す普遍言語を発見しかけているのだ」と主張するが解雇され、ベラミーに執拗につきまとったのち失踪を遂げた。彼の狂気は伝染性のものだった。うつされたベラミーは、奇怪な言語療法を受け、通訳が残した謎のリストを携え欧州中を放浪することに―。あらゆるものに隠れて鼓動する創造の恐るべき力。知的遊戯に満ちた、現代イタリア発幻視的物語。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

マラーニ,ディエゴ
1959年、イタリア北部フェラーラ生まれ。ヨーロッパ連合理事会に通訳・翻訳校閲官として勤務。考案した人工言語「ユーロパント」で書いた国際ニュース解説をスイスの新聞に連載。単一言語主義を挑発した奇抜なアイデアが有名になり、1999年、フランスでユーロパントによる短編集『Las adventures des inspector Cabillot(カビリオ警部の冒険)』を出版。2000年、小説『Nuova grammatica finlandese(新しいフィンランド語文法)』(グリンツァーネ・カヴール賞受賞)で本格的にデビュー。本書(2004年)のほか、『L’ultimo dei vostiachi(ヴォスティアキ族の最後)』(2002年、カンピエッロ賞審査員選定賞、ストレーザ賞受賞)、『Il compagno di scuola(同級生)』(2005年、カヴァッリーニ賞受賞)など多数の著書がある

橋本 勝雄
1967年生まれ、京都外国語大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 270ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2007/12)
  • ISBN-10: 4488016480
  • ISBN-13: 978-4488016487
  • 発売日: 2007/12
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 598,062位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By B.B
形式:単行本
最近は不必要に長大化、冗長化し技巧に走り過ぎ滑稽ともいえるサイコサスペンスが溢れています。そんな状況下で本書はコンパクトですがその走行は非常に駆動力/機動性能の高い良品です。大掛かりな仕掛けや奇異な人物像をこれでもかと強調することを必要とせずに、日常に潜む恐怖や理解できない世界像を描き悪魔的な欲望をかきたてるのに成功していると思います。園芸が趣味で温和で凡庸ともいえるスイス人主人公が狂気にさらされ本能のままに生きる一種の催眠状態(「カルパチア版ボニー&クライド」です!)に至るさまは見事です。さらに感染性?言語障害?の謎とそれに絡んだ陰謀の解明もなかなか小粋/小癪にきまってます。

プロの通訳でもある作者は多言語話者のことを「不実でいんちきな早変わりの喜劇役者、疎外の綱を渡る軽業師」とし言葉を自在に操るサーカス芸人のような彼らのことを「神に挑戦し、悪ふざけとうぬぼれから、狂気の淵をのぞきこんでいた」などと表現するあたりは実経験もあり独特で秀逸です。--はじめに言葉ありき。言葉は神とともにあり。言葉は神なりき--という文面なども即座に想起されたり言語に対する示唆に富み、言語と社会・個人との関係などの洞察も呼び起こしてくれます。匂いもキーとなっており主人公の情動面での暴走も含めて古い/旧い脳機能に対する探索の物語といえるかもしれません。(ミュンヘンの言語療法クリニックの描写もおもしろく重度の異言症の方のためには日本語による隔離療法もございます)
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6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
作者はヨーロッパ連合のプロの翻訳官.EU では23種の言語が共存する.これらの言語が一人の通訳の頭に宿ったらどうなるか ? これがこのミステリースリラーが抱える問題である.ミステリーだから筋を書くのも憚られるが,問題の怖ろしさは推測できよう.主人公は翻訳官の総監督だったが,狂った通訳の狂気に感染してしまう.専門病院で治療用にルーマニア語を強制学習させられ,回復しないままオデッサまでさまよい出る.ここからハンガリーまで給油所強盗を続けながらルーマニア領を突破するが,この迫力は凄い.そうしてやっとバルト海に出て,タリンまで船旅になるが,ルーマニア語からリトアニア語までの間の言語の数は,これまた数えるのも大変である.旅を終え,罪は隠され,暮らしてはいるものの,人間の言葉が話せなくなった苦痛は消すこと不可能.奇想天外な発想だが,暗いのだ.なお訳者はイタリア語については著者と相談したそうだが,ヨーロッパの言語学については誤りが残っている.
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1 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By BUN
形式:単行本
面白かった!
通訳サービスの責任者である主人公は、多言語通訳者の部下から謎の「言語」を感染される。職場を解雇され、言語クリニックに入院するとそこでは不可解な言語治療が行われていた。部下を追ってクリニックからでると犯罪に巻き込まれ逃避行。最後には人間の言語にあきたらず...

一言で言えば不条理な巻き込まれ型のストーリーなのだけど、ちりばめられた「言語ネタ」が可笑しい。エスペラント語のテープの使い道とか。
著者自身通訳なのもあって、「風変わりで不健全な人種」通訳の混乱ぶりや神経症的強迫観念についても面白可笑しく書いている。

言葉というものは共通の文化がなければ育たないと思う。だからこそいろいろな言語を学ぶのが面白い。様々な文化にふれることになるから。
でもアイデンティティが言語に負うところが大きいのであれば、文化(日常)と切り離して多くの「道具としての言葉」を脳内に取り込むと、アイデンティティを見失う可能性はあるのかも。

ある男の破滅の物語だけど、言語をネタにした笑える本。
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