著者の板東氏は、警察を退職された今でも、「伝説の通訳捜査官」と呼ばれているそうです。
その理由は、本書を読んでいただければ分かりますが、
その通訳能力だけでなく、数多の犯罪者と対峙してきた中から
必然的に紡ぎ出された人に対する洞察力にあると私は考えます。
ましてや犯罪者は、一筋縄ではいかない中国人。
この本を読むと、いかに日本人が中国人に対して、
幻想を抱いているかが分かります。
罪の意識のなさ、反省という概念が存在しない、開き直り、
ウソ、はったり、泣き落とし、しらばっくれ・・・
日本人だったら当たり前だと思われることが、
こと中国人にはまったく通用しません。
もちろん、まじめでまともな中国人もいるのでしょうが、
本書に出てくる中国人を見ると、本当に中国人嫌いになります。
それもそのはず、中国とは「漢民族」というイデオロギーでくくられた国ではなく、
「省単位」あるいは「村単位」でくくられており、「隣の村の人間と俺たちとは違う」
という中華思想(自分たち(華)が真ん中にいる)で成り立っている国だからです。
つまり、中国人の思考回路を犯罪という、
ある意味、究極の立場から見続けてきた
著者にしか書けない内容です。
中国人を理解する上で、誰もが読んでおいても一利ある、絶対お薦めの一冊です。