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「ゴジラ」に先立ち、円谷英二が特殊撮影を手がけたことで知られる大映のSFサスペンス特撮映画。
「科学に善悪はありません。ただ、それを使う人の心によって、善ともなり、悪ともなるのです。」という字幕が冒頭とラストシーンに登場する。本作はこのテーマに誠実な演出姿勢と、新しい映像技術に挑戦せんとする、当時のスタッフの情熱の結晶である。無論今日の目で見た場合、いかに特撮の巨人・円谷と言えども、暴走するサイドカーや透明人間の描写などは、時代の産物としか評し得ないものだ。しかし安達伸生監督の演出は、透明化薬の開発に成功したことで露わになる、人間の欲望とエゴの醜さと同時に、科学に対する倫理の大切さを丁寧に描いており、その真摯な姿勢とツボを心得た職人的手腕には敬服するばかり。
ドラマは三人の科学者と出資者を中心に進むが、クライマックスの美味しいところを当時男装の麗人として一世を風靡していた水の江滝子がさらっていくあたりはご愛敬。ただし本作でのターキーは、「麗人」と呼ぶに相応しいキリリとした美しさ。(斉藤守彦)
「科学に善悪はありません。ただ、それを使う人の心によって、善ともなり、悪ともなるのです。」という字幕が冒頭とラストシーンに登場する。本作はこのテーマに誠実な演出姿勢と、新しい映像技術に挑戦せんとする、当時のスタッフの情熱の結晶である。無論今日の目で見た場合、いかに特撮の巨人・円谷と言えども、暴走するサイドカーや透明人間の描写などは、時代の産物としか評し得ないものだ。しかし安達伸生監督の演出は、透明化薬の開発に成功したことで露わになる、人間の欲望とエゴの醜さと同時に、科学に対する倫理の大切さを丁寧に描いており、その真摯な姿勢とツボを心得た職人的手腕には敬服するばかり。
ドラマは三人の科学者と出資者を中心に進むが、クライマックスの美味しいところを当時男装の麗人として一世を風靡していた水の江滝子がさらっていくあたりはご愛敬。ただし本作でのターキーは、「麗人」と呼ぶに相応しいキリリとした美しさ。(斉藤守彦)
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
円谷英二の戦後復帰作となった初期の代表作。中里博士が完成させた人間を透明にする薬品が奪われてしまう。以来、顔中に包帯を巻いた怪人が宝石店に現われ、ダイヤ“アムールの涙”を強奪しようとする事件が発生する。透明人間のタバコシーンが話題に。
内容(「Oricon」データベースより)
何でも透明に変えてしまう薬品を作った博士と助手は、その薬品の秘密を知った男に誘拐されてしまう。誘拐犯は解放の条件としてその薬を飲み、ある宝石を盗み出すことを提案するが…。出演は月形龍之介、喜多川千鶴ほか。