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逍遥の季節
 
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逍遥の季節 [単行本]

乙川 優三郎
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

早くに両親を失い、同じような出生の二人は、幼い頃から互いを支え合ってきた。紗代乃は活花、藤枝は踊りが生き甲斐だった。だが、いつしか二人は、一人の男に翻弄されていた(表題作)。子を置いて離縁し、糸染に身を捧げる萌に所帯を持とうと言い寄る男が現れる(「秋草風」)。三絃、画工、根付、髪結……。人並みの幸福には縁遠くても、芸を恃みに生きる江戸の女を描く全七編の短編集。 --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

芸に生きているのか、生かされているのか。人並みの幸せに恵まれず、活花と踊りに打ち込むしかなかった紗代乃と藤枝。一人の男を分け合うほど、淋しいわけではなかったが…。技芸に魅せられた女たちを描く傑作短篇集。

登録情報

  • 単行本: 207ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/9/19)
  • ISBN-10: 4104393045
  • ISBN-13: 978-4104393046
  • 発売日: 2009/9/19
  • 商品の寸法: 19.4 x 14.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 491,432位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
三味線・茶道・絵・根付・糸染・女髪結・舞踊と華道−それぞれを趣味や仕事として身につけた女性たちを描いた7編の短編集。
妾に身を落とした娘や、生きるために必死で掴んだ技能や仕事に打ち込む女たち。立場は違ってもそれらを通じて真に自立していく様が丁寧に情緒豊かにつづられている。
なかに先頃朝日新聞に連載されていた「麗しき花実」の登場人物の後日談のような話が2話ほどあったのが、ファンの私には思わぬプレゼントでした。
特にお気に入りは髪結いの弟子となった娘を描いた「細小群竹」。最後の場面は胸がすうっとするような小気味よさ。思わずがんばれと応援したくなる。
乙川さんの作品は最後の文章が実に余韻をもって心に響いてくる。じっくり味わうというのがぴったりの作品集です。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By H2O
形式:単行本
『麗しき花実』に登場した金次郎が、理野のほかにもこんな女性と・・・ついむきになりそう。三弦あり「器量で売る女が年行きになって捨てられるのを見てきた彼女は、その後も芸に打ち込んだ」「魚河岸で聞くような濁声に・・・振り返ると祖母はもういなかった」、端然として確かながら一本橋を渡るようなスリリングな感のある茶道。抱一、鈴木其一、そして作画の雨華庵。根付を作る女、野草をつかう染色家、女師匠の援けがあってこそ家族のしがらみを受け入れる女髪結。舞と華道の競演、池坊系真流をする自分を重ねながら・・・。芸を磨いて独り生きる女性が美しい、その芸たるや並みでない。けれど彼女たちの生き方が、颯爽として奥深く、決然として静謐な日本文化の極致を映し、死ぬときに後悔しない生き方を目指す私に、深呼吸したいほど広々とした清明な夢を抱かせてくれる。
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形式:単行本
江戸時代に技芸に魅せられた女性たちが主役の短編集です。
三味線、画家、根付、糸染、髪結、活花、踊りなど様々ですが、人によっては囲われの身でも、たとえ恋に破れても、芸に生きたから、また芸に生かされたからこそ、芯のある女性が、その実たおやかさも持つ女性が、どの作品からも感じられました。
さらに物語を通して、技芸の面白さも垣間見られ、とくに糸染の奥深さには、すごく興味がわきました。
ただ乙川氏の本は、かなり読み応えがあった、同時代の女性蒔絵師が主人公の『麗しき花実』の後だったので、本書は短編ということもあり若干物足りなさを感じ、根付師の話など何編かは、もう少し話を膨らませて中編ぐらいで読みたかった気もします。
そうは言っても、余韻に浸れる読み心地のいい本で、全編を通して、しっとりという言葉が似合いそうな作品集でした。
また、この作家のおかげで、"心葉"という言葉も知った位なので、著作を読むたびに、紡ぎだされる言葉の美しさには感嘆します。
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