逆転裁判シリーズのファンで、もちろん逆転検事1、2も凄く面白かった。そんな逆転ファンで、この漫画版検事も嫌いではありませんでした。特に初期は。しかしいざ終わってみるとやはり残念と言わざるを得ません。
推理漫画としては悪くないですし、登場人物達も個性的でいい味を出していますし、個人的に結構好きな範囲なのですが、『逆転検事』と言うより、御剣とイトノコが出て来る推理漫画でしかないような印象を受けます。脚本の黒田氏は本編を大して知らないのではないかと疑いたくなります。
ライバルキャラとの推理合戦やぬすみちゃんの再現も無し。「これだ!」は最初だけ。「異議あり!」も皆無。美雲も狼も、狩魔冥すらも登場させ無いと言う暴挙。金槌と言うキャラもキャラクター自体は悪くないのですが、しかしミクモを引き摺り下ろしてまでレギュラーにするほどなのかは疑問です。そのくせ作画の前川氏お気に入りの茜と、漫画版逆裁時代からの屈指のウザキャラ・柊カエデだけはしっかり出す辺りがまた憎たらしいです。『検事』本編が一つの大きな話だったと言う点も考慮しても、漫画版逆転裁判時代のような手法でどうにでもなったように思えてなりません。茜だって脈絡も無く唐突に登場したのですから美雲を出すぐらいどうって事無かった筈です。
『検事2』発売を前にして、新展開と言う事も無くあっさり完結してしまった辺り、やはり苦しかったのでしょうが、『逆転裁判』そして『逆転検事』のファンとしては残念でなりません。叶わぬ願いですが、コミカライズされた"本当の"逆転検事を見てみたかったと切に思います。