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逆説の日本史〈10〉戦国覇王編 (小学館文庫)
 
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逆説の日本史〈10〉戦国覇王編 (小学館文庫) [文庫]

井沢 元彦
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

三百万部突破の国民的ベストセラー文庫最新刊
「足利将軍義昭との抗争」「一向一揆はじめとする抵抗勢力の大虐殺」「安土城建設」そして日本の歴史史上最大の謎である「本能寺の変の真相に迫る」“破壊王”信長こそニッポンという国家像を描き、天下一統のグランドプランを実現していったのである。しかし。思いなかばで本能寺に斃れた一代の梟雄の栄光と挫折を描く。歴史学会の定説を覆し、「信長論」の新たなる地平を切り開く第10巻、待望の文庫化なる。

内容(「BOOK」データベースより)

企んだのは朝廷か将軍義昭か、はたまたイエズス会か?謎に包まれた本能寺の変の真相に迫る第十巻。信長は残虐な無神論者ではなく、敬虔で寛容な政治家だった。歴史学界の定説を覆し、「信長論」の新たなる地平を切り拓く野心的な歴史ノンフィクション待望の文庫化。

登録情報

  • 文庫: 481ページ
  • 出版社: 小学館 (2006/6/6)
  • ISBN-10: 4094020101
  • ISBN-13: 978-4094020106
  • 発売日: 2006/6/6
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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21 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 信長観が変わりました。, 2007/2/17
レビュー対象商品: 逆説の日本史〈10〉戦国覇王編 (小学館文庫) (文庫)
織田信長が、世界史においても特筆すべき人物であるという著者の視点には同感できます。
大陸文化伝来以降、日本を統一してアジアに進出するという視点を持った初の指導者として、その実現ために天皇を越える存在となることを必要とした、権威を超える権威として「神」となることが必要であったという分析を実に冷静に行っています。
秀吉もその後の徳川家康も、信長のアイデアをいただいていたというのは本当なのかも知れません。
日本人が宗教に寛容になったのは、信長が「政教分離」を力で断行したからだ、という著者の分析は見事です。
信長は単なる虐殺好きの変わり者武将として描かれるドラマや小説は、もうつまらなくなってしまいました。
「信長が現代にいたら、どのような戦略で世界に打ってでるだろう?」と思うことしきりです。
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27 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 日本史最大の英雄・織田信長, 2006/7/2
By 
ともぱぱ - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (殿堂入りレビュアー)    (トップ50レビュアー)   
レビュー対象商品: 逆説の日本史〈10〉戦国覇王編 (小学館文庫) (文庫)
本作が扱うのはわずか15年ほどだが、その対象が日本史上最大の英雄・織田信長の上洛以降の彼の天下布武を目指した行動、彼による日本変革の構想の本質、そしてこれまた日本史上最大の事件・謎である本能寺の変であるから、面白くないはずがない。特に、この時期以降の日本人(の多く)が異なる宗教(宗派)間での血生臭い争いから解放されることになったのは、彼が戦闘的な宗教集団と徹底して戦ったからだという指摘には大賛成である。それこそがまさに信長が後世の日本人に残した最大の贈り物なのである。本能寺の変に関しては、作者は従前の説(朝廷黒幕説)を変更して光秀の単独犯説を本書では採用しているが、独断専行型のリーダーに対して典型的な日本人である光秀が耐えられなかった故の発作的な行動である、とする作者の指摘に私も賛成する。さて、多くの人にとって、もし彼が本能寺の変をサバイバルできたなら、もう少しその死が先であったら日本はどうなったかという、歴史では禁物のIfの誘惑に抗し難いことだろう。本書でも信長がもう少し長生きしたらどういう行動をとっただろうかについて触れているが、同じ作者による「信長秘録 洛陽城の栄光」「日本史の叛逆者 私説・本能寺の変」はそれぞれこのIfに焦点を合わせた興味深い読み物なので、本書と併読することをお薦めします。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 信長の実像に多角的な方向から深く洞察する秀作, 2008/3/22
By 
レビュー対象商品: 逆説の日本史〈10〉戦国覇王編 (小学館文庫) (文庫)
井沢氏は持論として「歴史学は総合科学であり、さまざまな分野を跨いだ総合的な分析が必要」と述べられる。
氏は歴史が人間の営みである以上、資料分析のみならず、たとえば心理学、社会学、宗教的な観点からの多角的照射がその研究には不可欠である、旨主張される。

要は、そのような多角照射的な検証から導き出される事実を、“常識”に従って自分の頭で推察すべきということだろうと思う。
本書でもその姿勢は見事に貫かれており、氏の姿勢には深く感銘を覚える。
また、小生のような一般人にも極めて解りやすく知的好奇心をかき立ててくれる井沢氏の語り口も相変わらず見事である。

言われて今れば当然のことのようながら、今まで全く考えも及ばなかったことである。また、言うは易しとはこのことで小生のような“教えられてきたことに”束縛されているだけの凡人には難しい。

信長を題材とした本書でも、筆者の持論に基づく検討と、従来、信長の常識とされてきた多くの“常識”への慎重かつ大胆な問題提起には舌を巻かれる。

たとえば、
1570年9月に勃発した石山本願寺との開戦。信長が大阪の本拠地を破却するという当主顕如への恫喝がこれを招いたという考え方が多くの小説などでも主張されるところと思う。
小生もこの考え方を信長の旧勢力への徹底した対決姿勢という構図と共に、なんとなく“さもありなん。信長は本願寺をひねりつぶすつもりだったんだろーなー”と軽く、しかし深く信じていた。

しかし、
それは当時の本願寺の実力から甚だしく乖離したものではないか、という疑問が、本書を通じて湧き上がった。
井沢氏の説明するところ、当時無双の堅城といえば小田原ではなく「石山本願寺」であり、信玄や謙信に比肩するかあるいはそれ以上、「大名数個分のパワー」を有する巨大勢力。
「お坊さんは丸腰」という現代の「常識」は通用しない。

この問題について、本書は、果たしてそんな巨大勢力に対し、「宣戦布告」するような無謀な行為に天才信長が出るであろうか、という常識的疑問から発し、戦闘の発端・経緯に深い検討を加える。

気鋭の本願寺研究者、神田千里氏の研究成果なども引用しつつ当時の「実情」を考察しつつ、単純な善悪二元論を排除した客観的で深い研究をぶちかましている内容には、感服する。

千年に一度の天才、信長と彼が生きた時代について、諸兄に必ずや新しい視点と、更なる好奇心をかき立ててくれる書と信ずる。

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