織田信長が、世界史においても特筆すべき人物であるという著者の視点には同感できます。
大陸文化伝来以降、日本を統一してアジアに進出するという視点を持った初の指導者として、その実現ために天皇を越える存在となることを必要とした、権威を超える権威として「神」となることが必要であったという分析を実に冷静に行っています。
秀吉もその後の徳川家康も、信長のアイデアをいただいていたというのは本当なのかも知れません。
日本人が宗教に寛容になったのは、信長が「政教分離」を力で断行したからだ、という著者の分析は見事です。
信長は単なる虐殺好きの変わり者武将として描かれるドラマや小説は、もうつまらなくなってしまいました。
「信長が現代にいたら、どのような戦略で世界に打ってでるだろう?」と思うことしきりです。